右手首のケガで長期の戦線離脱を強いられている男子テニス元世界ランク3位のドミニク・ティーム(オーストリア/現50位)が現地時間3月6日に自身の公式インスタグラム(@domithiem)のストーリーズを更新。3月にアメリカで開催される2つのマスターズ大会を欠場すると発表した。
2020年9月の全米オープンでグランドスラム初優勝を飾ったティーム。だが、それ以降は苦しい時期が続いている。昨年5月の全仏オープンでまさかの初戦敗退を喫すと、6月のマヨルカ選手権ではフォアハンドを打った際に右手首を負傷。それでも医師からは「手術の必要はない」と診断され、10月にはコート練習も再開していた。
ところが復帰を予定していた昨年末のエキジビジョンマッチは「まだ準備が整っていない」という理由で欠場し、2022年シーズン開幕後も「ATPカップ」と「全豪オープン」の出場を取りやめた。さらに、エントリーしていた2月初旬の「コルドバ・オープン」も大会開幕直前に欠場を表明。これについてティームは手首の痛みではなく、「拳の間に小さなケガを負ってしまって、靭帯に少し負担がかかっているため」と説明していた。
そして今回も残念ながら復帰は先送りとなってしまうようだ。このほどティームはストーリーズにアップしたメッセージ動画で3月9日に開幕する「BNPパリバ・オープン」(3月9日~20日/アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート/ATP1000)とその翌週の「マイアミ・オープン」(3月22日~4月4日/アメリカ・マイアミ/ハードコート/ATP1000)の出場辞退を表明した。
その理由については「クレーコートから始めることにしたんだ。クレーコートが最も快適にプレーできるサーフェスだから、クレーで復帰することが完璧なタイミングだと思っている」と説明。一方で「アメリカでプレーしたかった。ファンには本当に申し訳ないと思っている。前回のインディアンウェルズ(2019年大会)でプレーしたときは優勝したからね」と複雑な胸の内も吐露した。
それでもティームは「この数週間は、とても良い練習ができたよ。手首は全く問題ないし、手の調子も良くなっているんだ」と順調な回復ぶりをアピール。最後には「すぐに戻ってくるのが待ち切れないよ」と締めくくった。
復帰が秒読みとされながらもなかなかうまくいかない状況が続いているティームだが、手や手首のケガは長引く傾向があるだけに、慎重になるのも無理はないだろう。4月から始まるクレーシーズンへ向け、まずは万全の状態に持っていってほしい。
文●中村光佑
【連続写真】足の力を存分に活用する、ティームのスピンサービス
2020年9月の全米オープンでグランドスラム初優勝を飾ったティーム。だが、それ以降は苦しい時期が続いている。昨年5月の全仏オープンでまさかの初戦敗退を喫すと、6月のマヨルカ選手権ではフォアハンドを打った際に右手首を負傷。それでも医師からは「手術の必要はない」と診断され、10月にはコート練習も再開していた。
ところが復帰を予定していた昨年末のエキジビジョンマッチは「まだ準備が整っていない」という理由で欠場し、2022年シーズン開幕後も「ATPカップ」と「全豪オープン」の出場を取りやめた。さらに、エントリーしていた2月初旬の「コルドバ・オープン」も大会開幕直前に欠場を表明。これについてティームは手首の痛みではなく、「拳の間に小さなケガを負ってしまって、靭帯に少し負担がかかっているため」と説明していた。
そして今回も残念ながら復帰は先送りとなってしまうようだ。このほどティームはストーリーズにアップしたメッセージ動画で3月9日に開幕する「BNPパリバ・オープン」(3月9日~20日/アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート/ATP1000)とその翌週の「マイアミ・オープン」(3月22日~4月4日/アメリカ・マイアミ/ハードコート/ATP1000)の出場辞退を表明した。
その理由については「クレーコートから始めることにしたんだ。クレーコートが最も快適にプレーできるサーフェスだから、クレーで復帰することが完璧なタイミングだと思っている」と説明。一方で「アメリカでプレーしたかった。ファンには本当に申し訳ないと思っている。前回のインディアンウェルズ(2019年大会)でプレーしたときは優勝したからね」と複雑な胸の内も吐露した。
それでもティームは「この数週間は、とても良い練習ができたよ。手首は全く問題ないし、手の調子も良くなっているんだ」と順調な回復ぶりをアピール。最後には「すぐに戻ってくるのが待ち切れないよ」と締めくくった。
復帰が秒読みとされながらもなかなかうまくいかない状況が続いているティームだが、手や手首のケガは長引く傾向があるだけに、慎重になるのも無理はないだろう。4月から始まるクレーシーズンへ向け、まずは万全の状態に持っていってほしい。
文●中村光佑
【連続写真】足の力を存分に活用する、ティームのスピンサービス