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フランスが16年ぶり3度目のフェド杯優勝!18歳の新星シナーは若手最終戦の頂点に

スマッシュ編集部

2019.11.12

フェド杯決勝でオーストラリアに3勝2敗で勝利したフランス。2003年以来となる優勝を飾った。(C)Getty Images

 11月5日~10日までの1週間、男子はネクストジェンファイナルズがイタリア・ミラノで行なわれ、女子はフェドカップ決勝フランス対オーストラリアが、オーストラリア・パースで行なわれた。

 ミラノでは、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場した地元イタリアの18歳、ヤニック・シナーが、昨年準優勝のアレックス・デミノーを4-2、4-1、4-2のストレートで下し、初出場、初優勝を手にした。この優勝でシナーは、生涯獲得賞金37万2000ドル(約4,000万円)を獲得。チョン・ヒョン、ステファノス・チチパスに続く3人目のネクストジェンチャンピオンになった。

 シナーは決勝で相手にあったブレークポイント9つをすべて凌ぎ、各セット1度ずつブレークに成功。試合時間1時間4分で、世界18位のデミノーを圧倒した。試合後のインタビューでは、「今日は最初からとても良いプレーができた。決勝がベストマッチだった。来シーズンもこのレベルを維持したい」とコメントした。

 パースで行なわれたフェドカップ決勝では、2勝2敗で勝負の懸かった第5試合で、16年全仏チャンピオンのガルシア/ムラデノビッチ組(フランス)が、バーティー/ストーサー(オーストラリア)組を6-4、6-3で下し、フランスが3度目の優勝を手にした。

 珠玉の活躍を見せたのは、フランスのムラデノビッチだった。
 前週のWTAファイナルズで優勝して今大会へ乗り込んだオーストラリアのバーティーは、初日、第1試合のガルシアを6-0、6-0で圧倒すると、オーストラリア有利の声が上がる。
 
 しかし、エース対決となった第3試合では、ムラデノビッチが、1セットダウンからセットオールに持ち込み、ファイナルセットのタイブレークをもぎ取り、2-6、6-4、7-6(1)の逆転でバーティーに勝利。
 
 その後、2-2となった最終戦のダブルスにも勝利し、3勝全てをムラデノビッチが挙げ、フランスは2003年以来16年ぶりのフェドカップタイトルを手にした。

 試合後、ムラデノビッチは「子どもの頃の夢だった。オーストラリアのような世界No.1のいるチームに、(シングルス)3セット目を7-6で勝てたことは信じられない。このトロフィーを持ち上げられるのは、忘れられない瞬間だわ」とコメントした。
■11月5日週の試合結果■

【男子】
●ネクストジェンATPファイナルズ
開催地:ミラノ(イタリア)
賞金総額:140万ドル
J・シナー[8]【WC】(イタリア)4-2 4-1 4-2 A・デミノー[1](オーストラリア)

【女子】
●フェドカップ決勝
開催地:パース(オーストラリア)
賞金総額:1800万ドル
フランス 3-2 オーストラリア

K・ムラデノビッチ 6-1 6-1 A・トムヤノビッチ
C・ガルシア 0-6 0-6 A・バーティー
K・ムラデノビッチ 2-6 6-4 7-6(1) A・バーティー
P・パルメンティエ 4-6 5-7 A・トムヤノビッチ
C・ガルシア/K・ムラデノビッチ 6-4 6-3 A・バーティー/S・ストサー

■11月10日週のATP・WTAツアースケジュール■
【男子】
●Nitto ATPファイナルズ/イギリス・ロンドン/FIN(11月10日~17日)
【女子】※WTA125Kシリーズ
●ヒューストン・チャレンジャー/アメリカ・ヒューストン/125K
●台北OECオープン/台湾・台北/125K

構成●スマッシュ編集部
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