現地時間4月20日、テニス4大大会のひとつであるウインブルドン(全英オープン)の主催者が公式声明を発表。ロシア軍によるウクライナ侵攻が深刻化するなか、同大会からロシアおよびベラルーシの国籍を持つ選手たちを除外すると明かしたのだ。
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この1か月近く、英国内で常に議論の的となっていた問題に答が出た。2月24日に軍事作戦が始まって以降、これまで男子ATPツアーや女子WTAツアーでは中立の立場での個人参加は認められてきたが、ウインブルドンに関しては英国政府のスポーツ大臣であるナイジェル・ハドルストン氏が「ロシアの出場選手には、ウラジーミル・プーチン大統領および軍事作戦を支持しない意思を示すなどの保証を求めたい」と語るなど、大胆な意見も飛び出していた。
今回の裁定によって、現在男子世界ランキング2位のダニール・メドベージェフ、同8位のアンドレイ・ルブレフ、女子ランク4位のアリーナ・サバレンカ、さらには同15位のアナスタシア パブリュチェンコワなど有力選手たちの出場が禁じられることになる。
当然、ロシア側は猛反発。スポーツメディア『Sport 24』は政界・スポーツ界の重鎮たちが発した怒りのコメントを続々と紹介している。
2006年トリノ五輪・女子スピードスケート500メートルを制し、現在はロシア連邦議会の下院議員を務めるスベトラーナ・ジュロワ氏は「いまや慣れっことはいえ、またしても不名誉で恥辱にまみれた決定です」と断じ、「反ロシア主義のヒストリーが個人レベルの競技にも及んでしまった。もはや狂気の沙汰。酷い差別であり、最終的には競技レベルの低下に嘆く結果となるでしょう」と続けた。
過去ATPツアーで7勝を挙げたロシア出身の元テニスプレーヤー、アンドレイ・チェスノコフ氏も怒り心頭だ。「呆れてモノも言えない。英国人たちは『プーチン支持の誓約書を書け』と迫っていたが、そんなものに従うロシア人選手などいるものか!」とまくし立て、「なんら違反を犯していない選手たちに罰を与えるのだから、それなりの補償を提示すべきだ。メドベージェフは出場したら優勝していた可能性が高い。賞金やポイントに対する補償を明確にしろ!」と持論を展開した。
ボクシングの世界ヘビー級王者で現在はロシア下院議員のニコライ・ワルエフ氏は「英国は歴史的にもロシアが大嫌いだから、私はとくに驚いていないよ。RTF(ロシア・テニス連盟)はCAS(スポーツ仲裁裁判所)に即刻提訴すべきで、その際は全面協力する。看過できない差別だからね」とコメント。ロシアの共産主義者党のセルゲイ・ミリンコビチ党首は「ウインブルドンの主催者たちは病院で精神鑑定を受けたほうがいい。明らかに病んでおり、まともな判断ができなくなっているんだ」と吐き捨てた。
ウインブルドンを主催するオールイングランド・クラブは、大会開幕までにウクライナ情勢に変化があれば対応を再考すると今後について含みを持たせたが、はたしてどうなるか。2022年のウインブルドンは6月27日に開幕し、7月10日にフィナーレを迎える。
構成●THE DIGEST編集部
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この1か月近く、英国内で常に議論の的となっていた問題に答が出た。2月24日に軍事作戦が始まって以降、これまで男子ATPツアーや女子WTAツアーでは中立の立場での個人参加は認められてきたが、ウインブルドンに関しては英国政府のスポーツ大臣であるナイジェル・ハドルストン氏が「ロシアの出場選手には、ウラジーミル・プーチン大統領および軍事作戦を支持しない意思を示すなどの保証を求めたい」と語るなど、大胆な意見も飛び出していた。
今回の裁定によって、現在男子世界ランキング2位のダニール・メドベージェフ、同8位のアンドレイ・ルブレフ、女子ランク4位のアリーナ・サバレンカ、さらには同15位のアナスタシア パブリュチェンコワなど有力選手たちの出場が禁じられることになる。
当然、ロシア側は猛反発。スポーツメディア『Sport 24』は政界・スポーツ界の重鎮たちが発した怒りのコメントを続々と紹介している。
2006年トリノ五輪・女子スピードスケート500メートルを制し、現在はロシア連邦議会の下院議員を務めるスベトラーナ・ジュロワ氏は「いまや慣れっことはいえ、またしても不名誉で恥辱にまみれた決定です」と断じ、「反ロシア主義のヒストリーが個人レベルの競技にも及んでしまった。もはや狂気の沙汰。酷い差別であり、最終的には競技レベルの低下に嘆く結果となるでしょう」と続けた。
過去ATPツアーで7勝を挙げたロシア出身の元テニスプレーヤー、アンドレイ・チェスノコフ氏も怒り心頭だ。「呆れてモノも言えない。英国人たちは『プーチン支持の誓約書を書け』と迫っていたが、そんなものに従うロシア人選手などいるものか!」とまくし立て、「なんら違反を犯していない選手たちに罰を与えるのだから、それなりの補償を提示すべきだ。メドベージェフは出場したら優勝していた可能性が高い。賞金やポイントに対する補償を明確にしろ!」と持論を展開した。
ボクシングの世界ヘビー級王者で現在はロシア下院議員のニコライ・ワルエフ氏は「英国は歴史的にもロシアが大嫌いだから、私はとくに驚いていないよ。RTF(ロシア・テニス連盟)はCAS(スポーツ仲裁裁判所)に即刻提訴すべきで、その際は全面協力する。看過できない差別だからね」とコメント。ロシアの共産主義者党のセルゲイ・ミリンコビチ党首は「ウインブルドンの主催者たちは病院で精神鑑定を受けたほうがいい。明らかに病んでおり、まともな判断ができなくなっているんだ」と吐き捨てた。
ウインブルドンを主催するオールイングランド・クラブは、大会開幕までにウクライナ情勢に変化があれば対応を再考すると今後について含みを持たせたが、はたしてどうなるか。2022年のウインブルドンは6月27日に開幕し、7月10日にフィナーレを迎える。
構成●THE DIGEST編集部
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