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ロジャー・フェデラーが明かした妻への感謝「ミルカは僕に本来送るべき人生を忘れさせないようにしてくれた」<SMASH>

中村光佑

2022.06.04

フェデラーにとって掛け替えのない存在である妻のミルカ氏(右)。世界ツアーを転戦する際も常に家族全員で遠征するという。(C)Getty Images

 右ヒザのケガで1年以上にわたってツアーを離れている男子テニス元世界王者のロジャー・フェデラー(スイス/現47位)。グランドスラム20度の優勝をはじめ、数々の輝かしい功績を残してきた41歳のレジェンドをいつもそばで支えてきたのが妻でかつてプロ選手としても活躍したミルカ・フェデラー氏だ。

 テニス界きってのおしどり夫婦として知られる2人の運命的な出会いは、2000年のシドニー五輪でのことだった。共にスイス代表として選出されたフェデラーとミルカ氏はすぐに意気投合し、2009年に結婚。ミルカ氏は足のケガにより早々に現役引退を余儀なくされたものの、常にフェデラーの良き理解者であった彼女は夫がテニスに全力を注げるようサポートに徹してきた。

 このほど応じたドイツの雑誌『Caminada』のインタビューでフェデラーは、「ミルカと一緒になった時、僕はまだツアーで1つもタイトルを獲っていなかったんだ」と自虐的に過去を振り返った。そして「助言までしてくれる」というかけがえのない妻の存在について次のように語っている。
 
「彼女は強く、知的な女性で、僕のキャリアと僕自身に大きな影響を与えたんだ。ミルカは、私に自信を与えてくれるとともに、ベストを尽くすことも教えてくれ、負けた時には慰めてくれた」

「彼女は、ツアー中のストレスの多い日常生活の中でも、僕に本来送るべき人生を忘れさせないようにしてくれた。メディアや評論家の意見に耳を傾けるのではなく、周りの身近な人のアドバイスを信じ、自分の道を切り開くことがいかに大切なのかということも教えてくれた。一緒に生活を送ることは大変ではあるけど、同時にワクワクするものでもあるんだ」

 なお、4人の子どもを持つフェデラーは先日自身のSNSを通じて子犬を飼い始めたことを公表。テニス系海外メディア『UBITENNIS』によると、その子犬に「ウィロー」という名前を付けたという。

 右ヒザの懸命なリハビリに励む中で、新たな家族を迎え入れたフェデラー。以前には「2022年シーズンのうちに復帰したい」と意欲を示していたが、その言葉通り華やかなカムバックを遂げる日を世界中のファンが心待ちにしている。

文●中村光佑

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