テニス四大大会の「ウインブルドン」(6月27日~7月10日/イギリス・ロンドン)では、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて大会からロシアとベラルーシの選手除外を決定。だが、国籍を変更して大会へ出場する選手が現れた。ロシア生まれの29歳、ナテラ・ザラミズである。
ザラミズの国籍変更は英紙『Times』他複数のメディアによって現地19日に明らかになったもの。先の全仏オープンまではロシア選手としてダブルスの試合に出場していた彼女が、ウインブルドンの開幕に合わせて土壇場で国籍を変更したというのである。
モスクワ生まれのロシア人選手として成長したザラミズはダブルスが得意で、昨年オーストリアの大会でツアー初優勝を飾ったほか、これまでにもツアーで3度決勝進出を果たしているダブルスのスペシャリストだ。
6月20日発表のダブルス世界ランキングでは43位に位置しており、今回のウインブルドンにはアレクサンドラ・クルニッチ(セルビア)とのペアで出場が予定されている。
ウインブルドンを主催するオールイングランド・ローンテニス&クローケークラブは、今回のザラミズの国籍変更に関して「これはWTA(女子テニス協会)とITF(国際テニス連盟)の合意に基づくもの」とし、ジョージア国旗の下で戦うこととなったザラミズの出場を認めている。
前出の『Times』紙によるとザラミズは「(国籍変更は)難しい時期だから簡単な決断ではなかった」としながらも、「ジョージアの選手としてプレーすることを決断したことで、ウインブルドンでもプレーできるようになった。このチャンスを逃したくない」と語っている。また、彼女がジョージア系のロシア人だったことが国籍変更を後押ししたのではないかとも伝えられている。
とはいえ、ロシアの男子トップ選手であるダニール・メドベージェフ(世界1位)が、母国のウクライナ侵攻に抗議して、自身のSNS上からロシア国旗のアイコンを削除した際には、脅迫めいたメッセージが殺到したという。
そうしたことを考えると、今後ザラミズへの風当たりが強まるのはもちろんだが、母国にいるザラミズの家族の安全が脅かされる可能性も危惧されている。
構成●スマッシュ編集部
【PHOTO】ウインブルドン2021で活躍した女子選手たちの厳選PHOTOを一挙公開!
ザラミズの国籍変更は英紙『Times』他複数のメディアによって現地19日に明らかになったもの。先の全仏オープンまではロシア選手としてダブルスの試合に出場していた彼女が、ウインブルドンの開幕に合わせて土壇場で国籍を変更したというのである。
モスクワ生まれのロシア人選手として成長したザラミズはダブルスが得意で、昨年オーストリアの大会でツアー初優勝を飾ったほか、これまでにもツアーで3度決勝進出を果たしているダブルスのスペシャリストだ。
6月20日発表のダブルス世界ランキングでは43位に位置しており、今回のウインブルドンにはアレクサンドラ・クルニッチ(セルビア)とのペアで出場が予定されている。
ウインブルドンを主催するオールイングランド・ローンテニス&クローケークラブは、今回のザラミズの国籍変更に関して「これはWTA(女子テニス協会)とITF(国際テニス連盟)の合意に基づくもの」とし、ジョージア国旗の下で戦うこととなったザラミズの出場を認めている。
前出の『Times』紙によるとザラミズは「(国籍変更は)難しい時期だから簡単な決断ではなかった」としながらも、「ジョージアの選手としてプレーすることを決断したことで、ウインブルドンでもプレーできるようになった。このチャンスを逃したくない」と語っている。また、彼女がジョージア系のロシア人だったことが国籍変更を後押ししたのではないかとも伝えられている。
とはいえ、ロシアの男子トップ選手であるダニール・メドベージェフ(世界1位)が、母国のウクライナ侵攻に抗議して、自身のSNS上からロシア国旗のアイコンを削除した際には、脅迫めいたメッセージが殺到したという。
そうしたことを考えると、今後ザラミズへの風当たりが強まるのはもちろんだが、母国にいるザラミズの家族の安全が脅かされる可能性も危惧されている。
構成●スマッシュ編集部
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