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グランドスラム決勝2連敗のジャバー。「自分は諦めるような人間じゃない」と不屈の精神で次なる目標へ<SMASH>

スマッシュ編集部

2022.09.11

念願のグランドスラム初優勝はお預けとなったジャバー。(C)Getty images

 テニス四大大会「全米オープン」では、現地9月10日に女子シングルス決勝が行なわれ、第5シードのオンス・ジャバー(チュニジア/同5位)は第1シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド/世界ランキング1位)に2-6、6ー7(5)のストレートで敗退。ウインブルドンに続き2大会連続でグランドスラム決勝の舞台に立ったが、初優勝の夢はまたしてもお預けとなった。

 直近の対戦成績は2勝2敗と決して相性の悪い相手ではなかった。しかし、グランドスラム決勝で2戦負けなしのシフィオンテクに、ここ一番の勝負強さという点で差をつけられたようだ。

 コースを自在に打ち分けるシフィオンテクのストロークに苦しんだジャバーは、第1セットをわずか30分で落としてしまう。それでも第2セットは2度のブレークを喫しながらその度に追いつきタイブレークに突入。幾度かミニブレークを重ねながらも後が続かず、最後はフォアハンドが大きくエンドラインをオーバーし、1時間51分で力尽きた。

 試合後のインタビューで、ジャバーはシフィオンテクを「決勝でどんなプレーをすべきなのかを熟知している。(コートの)どこにでもいて、どんなボールも返球してくるから本当にタフだった」と称賛。一方で、自身のプレーについては「もう少し良いサービスを打つことができればよかった」と反省した。
 
 2大会連続でグランドスラム初タイトルを逃したことについて問われると、「WTAツアーで初めて優勝するのにも時間がかかったわ。だから今回も時間がかかると思う」とコメント。それでも、辛い気持ちを抑え根気強くチャレンジし続けるとジャバーは語る。

「最も重要なことは敗戦から学ぶこと。私はすぐに諦めるような人間じゃないの。また決勝の舞台に立てると信じています。1カ月後や2カ月後にどうなっているのかはわからないけれど、きっと進化はしているはず。今後の自分に期待したいです。これからたくさんの決勝戦に臨むことになると思うから」

 たちまちの目標は10月末に開幕するWTAファイナルズへの出場だ。今シーズンのシングルス上位8名に与えられる出場権をかけたレースで、ジャバーは現在2位につけている。ファイナルズを「ミニ・グランドスラム」と評するジャバーは「この大会でプレーするのが夢だったの。来シーズンに向けてもっと自分をアピールして自信をつけたいわ」と明かした。

構成●スマッシュ編集部

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【動画】涙をこらえつつ試合後のインタビューに答えるジャバー