海外テニス

「ずっと夢見てきたことが叶った」19歳アルカラスが全米オープン初優勝!史上最年少世界ランク1位も確定<SMASH>

スマッシュ編集部

2022.09.12

全米オープンで10代チャンピオンが生まれるのは1990年のピート・サンプラス以来の快挙。19歳のアルカラスはこの勝利により大会後の世界ランク1位も確定した。(C)Getty Images

 テニス四大大会「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク)は現地9月11日に男子シングルス決勝を開催。19歳のカルロス・アルカラス(スペイン/世界ランキング4位)がキャスパー・ルード(ノルウェー/同7位)を6-4、2-6、7-6(1)、6-3で破り、四大大会初優勝とともに史上最年少の世界ランキング1位を確定させた。

 4回戦から準決勝までの3試合全てがフルセットにもつれ込み、しかも試合時間の合計が13時間32分。普通に考えれば疲労度はピークにあると思われるが、不屈の19歳は大一番でもゆるぎない強さを発揮してみせた。

 ルードのサービスで始まった第1セット。アルカラスは得意のフットワークを生かし広範囲にわたりコートをカバーし、第3ゲームでルードのサービスをブレークすると、そのリードをきっちり守り切り6-4で先取。だが、続く第2セットはギアを上げたルードの前にミスを重ね2-6で落としセットカウントをイーブンとされる。
 
 しかし、ハードな連戦を勝ち抜いてきたアルカラスは集中を切らさず。試合序盤よりもややスローダウンしたかに見えたが、ピンチではサーブ&ボレーを決めきり、返球不能と思われた際どいコースのボールを土壇場で踏ん張りポイントへとつなげ、第3セットをタイブレークの末に奪い返し、傾きかけた流れを引き戻した。

 迎えた運命の第4セット。さらにアクセルを踏み込んだアルカラスは、第5ゲームから怒涛の5ゲームを連取。反撃を狙うルードに付け入る隙を与えず。6-3で振り切って遂に栄冠を手にした。

「ずっと夢見たてきたことが叶いました。グランドスラムの勝者で世界ランキング1位なんて、この気持ちは言葉でうまく表現できません。いままでの努力が実りました。チームの皆に感謝したい」と語る19歳の新チャンピン。この日の試合も3時間20分。連日のタフマッチについて聞かれると「今はちょっと疲れている」と笑顔を見せた。

 アルカラスは大会終了後、2001年にレイトン・ヒューイット(オーストラリア)が記録した20歳8カ月28日で達成した最年少世界ランキング1位も更新することが確定。準優勝のルードも自己最高の世界2位にランクアップする。

構成●スマッシュ編集部

【PHOTO】全米オープン2022で熱戦を繰り広げるアルカラスら男子選手たちの厳選写真!
 
NEXT
PAGE
【動画】アルカラスが歴史を塗り替えた全米オープン決勝ハイライト