東レパンパシフィックオープンの期間中であり、“テニスの日”でもある9月23日。今大会で現役生活に幕を引いた奈良くるみのトークショーおよびサイン会が、大会会場で開催された。イベントを主催したのは、ジュニア時代から奈良の用具をサポートし続けてきた、ダンロップ。同社のブースで大会使用ボールを購入した先着50名がサイン券をもらえるとあり、会場内のブースには朝から多くの人が詰めかけた。
その整理券がもらえずともトークショーは聞けるとあり、有明コロシアムの東ロビーは、奈良が現れる前から人だかり。そんなファンにとってのうれしいサプライズは、ダンロップ契約選手であり、奈良の盟友である土居美咲も登壇したこと。土居に続いて温かな拍手で迎えられた奈良は、晴れやかな表情で充実のキャリアを物語った。
競技者ではなくなった最初の日である前日には、選手仲間と食事をしたりと、のんびりとした一日を過ごしたという。ただ土居は、「くるみは引退した次の日も、テニスの試合を見ているんですよ」と、友人の微笑ましい一面を明かした。
土居が、「本当にテニスが好きなんだなー」と感嘆するほどの奈良のテニスへの愛情は、ファンから質問を受け付けたトークショーでも発揮される。
テニス少女からの「試合中にイライラしたら、どう対処していますか?」という質問には、「一番は、練習の時から気持ちの持っていき方を考えること」と極意を伝授。
「わたしもテニスをしているんですが、下半身はどうやったら強化できますか」という市民プレーヤーからの問いには、「オフシーズンはトレーニングに集中してきました」と自分の経験を語った後に、こう続ける。
「メディシンボールを使ったトレーニングが効果的。ラケットを持つと、どうしてもボールをコートに入れたいと思ってしまうので、メディシンボールを使って、理想の下半身の動きをくり返すのが良いと思います」
全ての質問に明瞭に即答するその姿からは、小柄な彼女が、いかに日ごろから真摯にテニスと向き合ってきたかが伺えた。
イベントの締めの挨拶では、「本当に幸せな選手生活を、皆さんのおかげで送れたと思います」と言うと、「やばいっ」と言葉につまって、涙ぐむ。
それでも最後は明るい笑顔で、「コートで皆さんに会うことはなくなってしまうかもしれませんが、またテニスを通じてお会いしたいと思います」と、ファンに再会を約束した。
取材・文●内田暁
【PHOTO】奈良くるみのコースを狙ったサービス、ハイスピードカメラによる『30コマの超分解写真』
その整理券がもらえずともトークショーは聞けるとあり、有明コロシアムの東ロビーは、奈良が現れる前から人だかり。そんなファンにとってのうれしいサプライズは、ダンロップ契約選手であり、奈良の盟友である土居美咲も登壇したこと。土居に続いて温かな拍手で迎えられた奈良は、晴れやかな表情で充実のキャリアを物語った。
競技者ではなくなった最初の日である前日には、選手仲間と食事をしたりと、のんびりとした一日を過ごしたという。ただ土居は、「くるみは引退した次の日も、テニスの試合を見ているんですよ」と、友人の微笑ましい一面を明かした。
土居が、「本当にテニスが好きなんだなー」と感嘆するほどの奈良のテニスへの愛情は、ファンから質問を受け付けたトークショーでも発揮される。
テニス少女からの「試合中にイライラしたら、どう対処していますか?」という質問には、「一番は、練習の時から気持ちの持っていき方を考えること」と極意を伝授。
「わたしもテニスをしているんですが、下半身はどうやったら強化できますか」という市民プレーヤーからの問いには、「オフシーズンはトレーニングに集中してきました」と自分の経験を語った後に、こう続ける。
「メディシンボールを使ったトレーニングが効果的。ラケットを持つと、どうしてもボールをコートに入れたいと思ってしまうので、メディシンボールを使って、理想の下半身の動きをくり返すのが良いと思います」
全ての質問に明瞭に即答するその姿からは、小柄な彼女が、いかに日ごろから真摯にテニスと向き合ってきたかが伺えた。
イベントの締めの挨拶では、「本当に幸せな選手生活を、皆さんのおかげで送れたと思います」と言うと、「やばいっ」と言葉につまって、涙ぐむ。
それでも最後は明るい笑顔で、「コートで皆さんに会うことはなくなってしまうかもしれませんが、またテニスを通じてお会いしたいと思います」と、ファンに再会を約束した。
取材・文●内田暁
【PHOTO】奈良くるみのコースを狙ったサービス、ハイスピードカメラによる『30コマの超分解写真』