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海外テニス

「荒波に耐えた」キリオスが逆転勝利で楽天OP8強<SMASH>

前道右京(スマッシュ編集部)

2022.10.06

2セット目からアグレッシブなプレーで魅せたキリオス。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

2セット目からアグレッシブなプレーで魅せたキリオス。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 東京・有明テニスの森公園で開催されている国際大会「楽天ジャパンオープン」(10月3日~9日/ハードコート/ATP500)。10月6日に行なわれた本戦2回戦では、第5シードのニック・キリオス(オーストラリア/世界ランキング20位)がカミール・マイフシャク(ポーランド/121位)を3-6、6-2、6-2で下し、ベスト8入りを決めた。
 
 同大会に4度目の出場で、2016年にはタイトルを獲得しているキリオス。今年は、7月のウインブルドンでノーシードから勝ち上がり、準優勝を飾るなど充実したシーズンを送っている。今大会も、初戦でツェン・チュンシン(台湾/87位)に6-3、6-1でストレート勝利し、好発進を切っていた。
 
 対するは、初戦で日本の島袋将(有沢製作所/323位)を7-6(2)、6-2で下し、勝ち上がってきたマイフシャク。フォア、バックともにフラット系のハードヒッターだ。過去に対戦したことはなく、今回がツアー初顔合わせとなった。
 
 第1セットは、まず第2ゲームでパッシングショットを2本決めたマイフシャクが先にブレーク。強力なフラットサービスと3球目攻撃にキリオスも対応できず、マイフシャクがそのままセットを先取する。
 
 第2セットは、サービスゲームのキープが続いたが、「アグレッシブにプレーすることを心掛けた」というキリオスが2度のブレークに成功。リターンからの早い攻めで流れをつかみ、試合は第3セットへともつれ込む。
 
 勝負のかかる第3セットは、キリオスが第2ゲームでフォアハンドのパッシングショットを決め、ブレークに成功。第8ゲームでは、股抜きショットで前に引き出してからの、ロブショットを放ち、会場を盛り上げると、その勢いのまま逆転勝利をもぎ取ってみせた。

 セカンドサービスでも随所にフラットを放っていたキリオスは、この試合で22本のサービスエースを記録。本人は試合後、次のような感想を口にしている。

「第1セットははっきりしないポイントがいくつかあって、リズムがうまく取れなかったけど、2セット目からはリズムを取ることができた。その後、アグレッシブなプレーができたので、荒波に耐えたという感じだった。

 第1セットを取られても試合には負ける気がしなかった。勝てるということをちゃんと感じていたので、早い動きと、それから自分自身の自信を生かすことができた」

 7日の3回戦でキリオスは、今夜の第6試合に組まれている、日本の守屋宏紀(北日本物産/253位)とテイラー・フリッツ(アメリカ/11位)の勝者と対戦予定だ。
 
取材・文●前道右京(スマッシュ編集部)

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