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海外テニス

完全復活を期すワウリンカが元コーチのノーマン氏を再招聘「一緒にキャリアの最終章を書き上げたい」<SMASH>

中村光佑

2022.10.27

かつてワウリンカ(左)の黄金期を支えた名コーチ、ノーマン(右)が再びサポートに付くことに。(C)Getty Images

かつてワウリンカ(左)の黄金期を支えた名コーチ、ノーマン(右)が再びサポートに付くことに。(C)Getty Images

 男子テニス元世界ランク3位のスタン・ワウリンカ(スイス/現194位)が2020年9月にコーチ契約を終了したマグヌス・ノーマン氏を再びチームに迎え入れたと明かした。

 昨年3月のカタール・オープンに出場して以降、左足のケガで長らくツアーを離れていたワウリンカ。今年3月にスペイン・マルベージャで行なわれたチャレンジャー(下部大会)で待望のカムバックを果たした37歳の名手が、完全復活を目標に掲げる中で大きな決断を下した。2013年から約7年にわたって自身のコーチを務め、3度のグランドスラム優勝やキャリア初のトップ10入りを支えたノーマン氏とのタッグを再結成したのだ。

 ちなみに自身も現役時代に世界2位をマークした同氏はワウリンカを指導していた16年にATPコーチ・オブ・ザ・イヤー(年間最優秀コーチ)に選出された実績を持ち、男子テニス界では名伯楽の1人として知られている。

 スイスのフランス語日刊新聞『Le Matin』によると、このほどワウリンカは19年のグラス(芝)コートシーズンから師事していたダニエル・バルベルドゥ氏とのコーチ契約を終了。その後任として「再びマグナス(ノーマン氏)を招聘した」と正式に発表し、以下のようなコメントを残した。
 
「マグナスと一緒に僕のキャリアの最終章を書き上げたいんだ。そのために必要な最高のバランスを求めている。彼は僕の戦い方を最も知っている人だし、これまでのキャリアで最も自分の支えになった人物でもある。オフシーズンのトレーニングとグランドスラムを含む大きな大会では、マグナスがサポートしてくれる。それ以外のことはこれから話し合う」

 復帰後は思うような成績を残せない日々が続いていたワウリンカだったが、先月下旬に行なわれた「モゼール・オープン」(フランス・メス/ハードコート/ATP250)では2回戦で前世界1位のダニール・メドベージェフ(ロシア/現4位)を破って約2年8か月ぶりとなるツアーベスト4へ進出するなど、徐々に本来のプレーを取り戻し始めている。

 また今週プロテクトランキング(負傷による長期離脱者への救済措置)で出場している母国開催の「バーゼル・オープン」(10月24日~30日/スイス・バーゼル/ハードコート/ATP500)でも、現地10月25日に実施された1回戦で世界3位のキャスパー・ルード(ノルウェー)をストレートで撃破。2回戦では男子テニス界期待の若手ブランドン・ナカシマ(アメリカ/44位/21歳)と対戦する。

文●中村光佑

【PHOTO】ワウリンカのサービスフォームの変遷。2010年と2016年を比較した連続写真
 
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