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海外テニス

元世界1位の35歳マリーが引退について言及「テニスに別れを告げる完璧な方法というのはない」<SMASH>

中村光佑

2022.11.01

現在開催中のパリマスターズ1回戦で今季限りで引退するシモンに逆転負けを喫したマリー。(C)Getty Images

現在開催中のパリマスターズ1回戦で今季限りで引退するシモンに逆転負けを喫したマリー。(C)Getty Images

 男子テニス元世界ランク1位のアンディ・マリー(イギリス/現48位)が欧米スポーツメディア『Eurosport』のインタビューに登場。そのなかで自身のキャリアの終焉が刻一刻と近付いていることを踏まえ、「理想の引退というのは非常に難しい」と私見を述べた。

 人工関節挿入の大手術を経て完全復活を果たし、今シーズンもほぼ休みなくツアー大会に出場し続けたマリー。1月のシドニー・テニス・クラシック(オーストラリア・シドニー/ハードコート/ATP250)、6月のボス・オープン(ドイツ・シュツットガルト/芝/ATP250)で準優勝を収めるなど安定した成績を残し、約4年ぶりにトップ50に復帰した。

 だがここ最近は試合中のけいれんに度々悩まされるようにもなり、フィジカルコンディションの調整に苦しむマリーは、かつては頑なに否定していた「現役引退」について包み隠さず話す機会が増えている。

 そんな中、今回のインタビューで「それぞれの選手のキャリアの終え方がいつも違うことに気付く」と明かしたマリーは、今季限りでの引退を表明ないしは22年シーズン中に輝かしいキャリアに幕を閉じた選手に言及し、次のように語った。
 
「(結局のところ)完璧なエンディングというのはめったにない。セレナ(ウィリアムズ)は全米オープンで大冒険をし、とても良いプレーをして、素晴らしい結果を残した。ロジャー(フェデラー)は彼の歴史的なライバル(ナダル)と同じコートで、チーム・ヨーロッパとして戦って、そのキャリアを終えた。また、ジョー・ウィルフリード(ツォンガ)は、全仏というホームグラウンドで、そして仲間の前で、素晴らしい雰囲気の中で別れを告げた。テニスに別れを告げるには様々な方法があり、正しい方法、間違った方法、完璧な方法というのはない。自分が心地よいと思う方法しかない」

 その上で35歳の元世界王者は「いつまでもプレーできるわけではない。それはわかっているよ」と発言。「僕はいつになるかはわからない」と付け加えたものの、自身では“来るべき時”が迫ってきていることを認識しているようだ。

 なお今週行なわれている男子テニスツアー「ロレックス・パリ・マスターズ」(10月31日~11月6日/フランス・パリ/インドアハードコート/ATP1000)に出場したマリーは、現地10月31日に行なわれたシングルス1回戦で同大会を最後に現役を退く元世界6位のジル・シモン(フランス)と対戦。6-4、5-7、3-6の逆転で敗れ、初戦で姿を消した。

文●中村光佑

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