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国内テニス

全日本選手権ダブルス、女子は引退する今西が大前とのペアで有終の美。男子は上杉/松井が貫録の2連覇<SMASH>

渡辺隆康(スマッシュ編集部)

2022.10.30

全日本選手権、女子ダブルス優勝の今西美晴/大前綾希子(左)と男子ダブルス優勝の松井俊英/上杉海斗(右)。写真:滝川敏之

全日本選手権、女子ダブルス優勝の今西美晴/大前綾希子(左)と男子ダブルス優勝の松井俊英/上杉海斗(右)。写真:滝川敏之

 テニスの日本チャンピオンを決める「大正製薬リポビタン 全日本テニス選手権97th」(10月22日~30日/有明コロシアムおよび有明インドアコート)は10月30日にいよいよ最終日を迎え、男子シングルス決勝に続いて、女子・男子ダブルス決勝が行なわれた。

 女子ダブルスは第1シードの小堀桃子/瀬間詠里花と第4シードの今西美晴/大前綾希子が対戦。今大会限りで現役を引退する今西が、大前との見事なコンビネーションで逆転勝ちし、有終の美を飾った。このペアでの優勝は6年ぶり2度目、大前は井上雅と組んだ昨年に続き3度目のタイトルとなった。

■今西美晴のコメント
「決勝は試合前からスーパータイブレークに行っていいという心構えで臨んでいたので、1stセットがうまくいかなくても、話し合って2ndセットはどうすべきか明確にしてからコートに入れました。2セット目がいい形で取れて、そこからは準備していたぶんしっかり落ち着いてプレーできたのが勝因になったと思います」
「やはり現役最後ということで、1日でも長く2人でプレーしたい思いが強くありました。毎日ひやひやドキドキでしたが、頂いたチャンスを最後は生かすことができて本当に幸せでした」

■大前綾希子のコメント
「あまりにも緊張しすぎて、本当に最初から最後まで私は手が震えていましたが、その中でも美晴を信じて戦い抜けたことが今日の勝ちにつながったと思います」
「正直にいうと1回戦からほとんど記憶がありません。去年(引退する)井上選手と優勝できて、2年連続となってしまったけど、私を選んでくれたことがうれしくて、美晴のために自分の力を全て出し切ろうと毎試合コートに立っていました」

◆女子ダブルス決勝の結果(10月30日)
今西美晴(EMシステムズ)/大前綾希子(島津製作所)④ 3-6 6-2 10-8 小堀桃子/瀬間詠里花 (橋本総業ホールディングス) ①
※丸数字はシード
 
 男子ダブルスは、第1シードの上杉海斗/松井俊英が実力を見せつけ、第4シードの仁木拓人/柚木武にストレート勝ち。大会2連覇を達成するとともに、松井個人としては6度目のタイトルを手にした。今大会限りで引退する仁木は4回目の優勝を狙ったが、残念ながら叶わなかった。

■上杉海斗のコメント
「僕自身、去年はチャンレジャーの気持ちでやっていましたが、今年は第1シードでチャレンジャーで来られる立場、相当メンタルの部分でも自分たちが守りに入ったら負けてしまうと、ずっと1回戦から言っていました。追われる側でもチャンレンジャーの気持ちでしっかりできて、結果として優勝できたのは、次に向けて大きいと思います」

■松井俊英のコメント
「今日は2ゲームくらい危ないサービスゲームがあったけど、そこ以外はほぼいい感じでダブルスらしいエンターテイメントが出た試合だったと思います。ブレークポイントもきっちり少ないチャンスをものにでき、締まったダブルスでした」
「全日本というのはチャレンジしている方がパフォーマンスが出ます。チャレンジされる側はきつい。ランキングを上げるにはチャレンジだけでは上がらず、チャレンジされる時にどれだけ勝てるかです。それを鍛えるには全日本が一番いいと思います」

◆男子ダブルス決勝の結果(10月30日)
上杉海斗(江崎グリコ)/松井俊英(ASIA PARTNERSHIP FUND)① 6-3 6-4 仁木拓人(三菱電機)/柚木武 (イカイ)④
※丸数字はシード

取材・文●渡辺隆康(スマッシュ編集部)

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