「土居、内島とも、ファーストセットが鍵だったと思います」
「2試合ともレベルの高い試合だった。ファーストセットのタイブレークが鍵だった」
奇しくも合致した両チームの監督の言葉が、初日の展開を過不足なく総括しているだろう。
ビリー・ジーン・キング・カップの、日本対ウクライナ戦。両国のシングルス1対シングルス2の顔合わせとなった2試合は、いずれもウクライナが制し、日本は後のない状態に追い込まれた。
日本の先鋒をつとめたのは、31歳の土居美咲。ランキング上のシングルス1こそ内島萌夏に譲ったが、経験豊富な彼女こそが、日本チームのリーダー格なのは間違いない。多くの選手が極度の重圧を覚える開幕戦の担い手には、まさに適任者だった。
実際に土居は試合に挑むにあたり、「硬くなる感じはなかった」という。
「前日までも良い練習ができていたし、経験はやはり大きいと感じた」とも言葉を重ねた。
立ち上がりの土居のプレーは、その自己評価の正しさを映す。左腕から繰り出すフォアは鋭利で、サービスも効果的にコーナーを突いた。第1セット第6ゲームを7度のデュースの末に奪われるも、直後のゲームをブレークバック。
苛立ちをにじませる相手の心の乱れも見逃さず、第9ゲームをブレークしリードを奪った。
ただ続くゲームでは、やや慎重になった局面もありブレークを許す。
一進一退の激しいつばぜり合いのまま、タイブレークに突入した。
このタイブレークでの立ち上がりの数ポイントが、結果的には試合の趨勢を決する。集中力を高めたコスチュクは、誠実な組み立てと攻撃の機を逃さぬ勇気とで、6ポイントを連取。第1セットは、ウルクライナのエースの手に渡った。
第2セットも中盤までは並走状態。分水嶺となったのは、コスチュクサーブの第8ゲームだった。ダブルフォールトを重ねたコスチュクは、自分のミスにラケットを叩きつけ、疲労感も露わにする。
ただ、ラリーを避けるようにギャンブル的に放った強打がウイナーになるなど、やや運に恵まれた側面もあった。
一方の土居は、相手の乱調に自身のプレーも乱された面もある。2本のブレークチャンスを逃した土居は、続くゲームでブレークダウン。緊張感ある接戦ながら、最終的には7-6(1)、6-4でコスチュクがストレート勝利を手にした。
「2試合ともレベルの高い試合だった。ファーストセットのタイブレークが鍵だった」
奇しくも合致した両チームの監督の言葉が、初日の展開を過不足なく総括しているだろう。
ビリー・ジーン・キング・カップの、日本対ウクライナ戦。両国のシングルス1対シングルス2の顔合わせとなった2試合は、いずれもウクライナが制し、日本は後のない状態に追い込まれた。
日本の先鋒をつとめたのは、31歳の土居美咲。ランキング上のシングルス1こそ内島萌夏に譲ったが、経験豊富な彼女こそが、日本チームのリーダー格なのは間違いない。多くの選手が極度の重圧を覚える開幕戦の担い手には、まさに適任者だった。
実際に土居は試合に挑むにあたり、「硬くなる感じはなかった」という。
「前日までも良い練習ができていたし、経験はやはり大きいと感じた」とも言葉を重ねた。
立ち上がりの土居のプレーは、その自己評価の正しさを映す。左腕から繰り出すフォアは鋭利で、サービスも効果的にコーナーを突いた。第1セット第6ゲームを7度のデュースの末に奪われるも、直後のゲームをブレークバック。
苛立ちをにじませる相手の心の乱れも見逃さず、第9ゲームをブレークしリードを奪った。
ただ続くゲームでは、やや慎重になった局面もありブレークを許す。
一進一退の激しいつばぜり合いのまま、タイブレークに突入した。
このタイブレークでの立ち上がりの数ポイントが、結果的には試合の趨勢を決する。集中力を高めたコスチュクは、誠実な組み立てと攻撃の機を逃さぬ勇気とで、6ポイントを連取。第1セットは、ウルクライナのエースの手に渡った。
第2セットも中盤までは並走状態。分水嶺となったのは、コスチュクサーブの第8ゲームだった。ダブルフォールトを重ねたコスチュクは、自分のミスにラケットを叩きつけ、疲労感も露わにする。
ただ、ラリーを避けるようにギャンブル的に放った強打がウイナーになるなど、やや運に恵まれた側面もあった。
一方の土居は、相手の乱調に自身のプレーも乱された面もある。2本のブレークチャンスを逃した土居は、続くゲームでブレークダウン。緊張感ある接戦ながら、最終的には7-6(1)、6-4でコスチュクがストレート勝利を手にした。