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国内テニス

【伊達公子】学生もオフ期間を作ってメリハリあるスケジュールにする方が成長しやすい<SMASH>

伊達公子

2022.11.25

「ケガをしない身体を作り、良い精神状態でコートに立てる」ことがオフ期間を作る目的だと言う伊達公子さん。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

「ケガをしない身体を作り、良い精神状態でコートに立てる」ことがオフ期間を作る目的だと言う伊達公子さん。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

 今の時期は、プロテニス選手はオフシーズンに入っています。オフはだいたい1、2カ月で、リフレッシュする期間と強化期間に充てられます。このオフシーズンがあることで、頭を休められて身体作りもできるため、結果的にパフォーマンスを上げることにつながっています。

 高校生や大学生も、オフ期間を作った方がいいと思います。1週間に1日ある休みの日ではなく、1年を見た時にある程度まとまった休みという意味です。ずっと休みなくボールを打つだけでは、ケガをしやすいですし、頭やメンタルも疲労します。時期はいつでも構いません。自分の年間スケジュールを見て、オフにできる期間を見つけるといいでしょう。

 2か月はプロではないので長すぎますが、例えば2週間でもいいと思います。その2週間を、まるまる休むのか、休みとトレーニングを半分にするのか、オンコートを多めにするのかは人それぞれです。皆が同じではありません。自分のパフォーマンスが上がる方法を模索していくことです。
 
 もしも、オフ期間が取りづらい状況なら、内容を変えるようにしてみましょう。例えば、5時間オンコート練習をするのが通常であれば、オフ期間と位置付けた間は2時間オンコート+3時間トレーニングにするとか。同じオンコート練習でも、普段は取り組めない課題に取り組むようにするなどです。

 オフ期間を作るのは、ケガをしない身体を作り、良い精神状態でコートに立てるようになることが目的です。いつも同じことをしていては成長は望めません。メリハリをつけるやり方を見つけていきましょう。

 覚えておいてほしいことは、オフ期間を終え普通の練習を再開してから調子を取り戻すまでには時間がかかるということです。プロも同じで、ある程度調子が落ちることは覚悟の上です。でも、フィジカルとメンタルはリフレッシュできているので、そこから徐々に戻していき、目指している時期にピークを持っていきます。オフ期間を作ることで、ピーキングについても考えるようになるので、その点でもいいと思います。

文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン

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