実家から通えるこの大会会場を訪れると、身体の内に蘇る何かがあるだろうか?
当時“全日本室内選手権”だったこの大会を制したのは、19歳の時。「いつも一番気にかけて、応援してくれている」という祖母も見守るなかで、プロキャリアの門出を切った。
同大会がITF6万ドルの国際大会になった2020年には、久々に戦うシングルスマッチと独特のコートに戸惑い、「6年前の私、ここでどうやって優勝したんだろう?」と、寂しい郷愁を覚えもした。
その彼女が今大会では、予選2試合、そして本戦初戦もストレート勝利で疾走する。
スピンの効いたフォアのアングルショットに、ジャンピングスマッシュやドライブボレーなどの躍動感あふれるプレー。
魅せるシングルス・プレーヤー加藤未唯が、地元京都に帰ってきた。
この4年ほどダブルスに専念していた加藤が、「やっぱりシングルスが楽しい。もう一回、本格的にシングルスに挑戦したい」と宣言したのは、1か月前。慶應チャレンジャー(ITF2万5000ドル)で予選から勝ち上がり、準優勝した時だった。
躍進の理由は「シングルス用の練習をしたこと」。この戦績で1000位台だったランキングを600位台まで上昇させ、今回の京都ITF6万ドルの予選出場圏内へと飛び込む。
過去2年はコロナ過で同大会は開催されなかったこと、そして例年は2月末だった開催時期が今年から12月に移ったことを思えば、この年、このタイミングだからこそ叶った、足跡のめぐり合わせでもあった。
インドアサーフェスはバウンドが低くて球足が速く、一撃必中の強打を持つ選手が有利。本戦初戦で加藤が対戦したのは、まさにそのタイプに分類される大前綾希子だ。
ただ加藤は、相手の強打を苦にしなかった。
「ダブルスはコート半面の打ち合いになるので、どんどん打ち込んでくる選手も多い。ダブルスで鍛えられた部分もあると思います」
試合後、加藤はそう分析する。WTAツアーで、体格に勝るパワープレーヤーたちと伍して戦ってきた自信も、言葉の端々に滲んだ。
当時“全日本室内選手権”だったこの大会を制したのは、19歳の時。「いつも一番気にかけて、応援してくれている」という祖母も見守るなかで、プロキャリアの門出を切った。
同大会がITF6万ドルの国際大会になった2020年には、久々に戦うシングルスマッチと独特のコートに戸惑い、「6年前の私、ここでどうやって優勝したんだろう?」と、寂しい郷愁を覚えもした。
その彼女が今大会では、予選2試合、そして本戦初戦もストレート勝利で疾走する。
スピンの効いたフォアのアングルショットに、ジャンピングスマッシュやドライブボレーなどの躍動感あふれるプレー。
魅せるシングルス・プレーヤー加藤未唯が、地元京都に帰ってきた。
この4年ほどダブルスに専念していた加藤が、「やっぱりシングルスが楽しい。もう一回、本格的にシングルスに挑戦したい」と宣言したのは、1か月前。慶應チャレンジャー(ITF2万5000ドル)で予選から勝ち上がり、準優勝した時だった。
躍進の理由は「シングルス用の練習をしたこと」。この戦績で1000位台だったランキングを600位台まで上昇させ、今回の京都ITF6万ドルの予選出場圏内へと飛び込む。
過去2年はコロナ過で同大会は開催されなかったこと、そして例年は2月末だった開催時期が今年から12月に移ったことを思えば、この年、このタイミングだからこそ叶った、足跡のめぐり合わせでもあった。
インドアサーフェスはバウンドが低くて球足が速く、一撃必中の強打を持つ選手が有利。本戦初戦で加藤が対戦したのは、まさにそのタイプに分類される大前綾希子だ。
ただ加藤は、相手の強打を苦にしなかった。
「ダブルスはコート半面の打ち合いになるので、どんどん打ち込んでくる選手も多い。ダブルスで鍛えられた部分もあると思います」
試合後、加藤はそう分析する。WTAツアーで、体格に勝るパワープレーヤーたちと伍して戦ってきた自信も、言葉の端々に滲んだ。