3年ぶりの開催、さらには期間を例年の春先から年末に移して生まれ変わったこの大会に、関係者たちは「クリスマスシーズンの風物詩にしていきたい」の願いを込めた。
京都市開催の、島津全日本室内テニス選手権。
賞金総額6万ドルの国際大会になって3度目となる今大会の決勝のカードは、第4シードの宮崎百合子と、予選上がりの加藤未唯に決まった。年齢では、加藤がわずか1歳年長。その二人の足跡が、初めてこの大会の頂上決戦で交錯するのは、どこか象徴的ですらある。
東京出身の宮崎百合子の名は、テニスの世界では“Lily(リリー)”の方が広く浸透しているだろう。由来はもちろん、百合の英語意。親の都合でイギリスに移り住んだ10歳の頃から、変わらぬ彼女のニックネームだ。
アメリカの大学に進学し、卒業後にプロ転向した宮崎は、現在は英国国旗の下でテニスの世界を転戦している。コロナ禍により、ツアー転戦はもちろん練習環境の確保も困難だった時期、彼女に手を差し伸べてくれたのが、英国テニス協会(LTA)だった。
それまで日本人として大会に出ていた宮崎には、本来ならLTAの施設を使う権利はない。それでもLTAは、あくまで英国人選手のヒッティングパートナーとして、ときおりナショナルテニスセンターに呼んでくれた。
最終的にLTAは、宮崎が日本国籍を保持したまま、英国所属としてプレーできるよう便宜も図ってくれたという。こうして今年3月から、彼女はキャリアの新たなスタートを切った。
その宮崎が日本の大会に出場するのは、2020年3月の慶應チャレンジャー(ITF25,000ドル)以来。その時は5つの白星を連ね、一気に頂点へと駆け上がった。
それから3年9か月後の今年12月、宮崎はまずは東京を訪れ、幼少期に通った“自由が丘インターナショナルテニスカレッジ”で練習とトレーニングを積んだ。久々の日本で「食べたかった日本食を食べまくり」、家族とも時間を過ごした後に、京都入り。母親も京都を訪れ、「清水寺や金閣寺」の観光コースも堪能した。
京都を訪れるのは「人生初」で、当然初出場の今大会の独特のコートにも戸惑った序盤。それでも「早いタイミングでボールを取り、チャンスがあればネットで決める」自分のテニスを貫き、到達した決勝の舞台だ。
京都市開催の、島津全日本室内テニス選手権。
賞金総額6万ドルの国際大会になって3度目となる今大会の決勝のカードは、第4シードの宮崎百合子と、予選上がりの加藤未唯に決まった。年齢では、加藤がわずか1歳年長。その二人の足跡が、初めてこの大会の頂上決戦で交錯するのは、どこか象徴的ですらある。
東京出身の宮崎百合子の名は、テニスの世界では“Lily(リリー)”の方が広く浸透しているだろう。由来はもちろん、百合の英語意。親の都合でイギリスに移り住んだ10歳の頃から、変わらぬ彼女のニックネームだ。
アメリカの大学に進学し、卒業後にプロ転向した宮崎は、現在は英国国旗の下でテニスの世界を転戦している。コロナ禍により、ツアー転戦はもちろん練習環境の確保も困難だった時期、彼女に手を差し伸べてくれたのが、英国テニス協会(LTA)だった。
それまで日本人として大会に出ていた宮崎には、本来ならLTAの施設を使う権利はない。それでもLTAは、あくまで英国人選手のヒッティングパートナーとして、ときおりナショナルテニスセンターに呼んでくれた。
最終的にLTAは、宮崎が日本国籍を保持したまま、英国所属としてプレーできるよう便宜も図ってくれたという。こうして今年3月から、彼女はキャリアの新たなスタートを切った。
その宮崎が日本の大会に出場するのは、2020年3月の慶應チャレンジャー(ITF25,000ドル)以来。その時は5つの白星を連ね、一気に頂点へと駆け上がった。
それから3年9か月後の今年12月、宮崎はまずは東京を訪れ、幼少期に通った“自由が丘インターナショナルテニスカレッジ”で練習とトレーニングを積んだ。久々の日本で「食べたかった日本食を食べまくり」、家族とも時間を過ごした後に、京都入り。母親も京都を訪れ、「清水寺や金閣寺」の観光コースも堪能した。
京都を訪れるのは「人生初」で、当然初出場の今大会の独特のコートにも戸惑った序盤。それでも「早いタイミングでボールを取り、チャンスがあればネットで決める」自分のテニスを貫き、到達した決勝の舞台だ。