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海外テニス

【伊達公子】全豪OPは前哨戦を含めて観戦するとより楽しめる!ジャバーと若手に活躍の可能性<SMASH>

伊達公子

2023.01.13

「選手によって前哨戦の出場の仕方にも違いが出てきます」と言う伊達公子さん。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

「選手によって前哨戦の出場の仕方にも違いが出てきます」と言う伊達公子さん。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

 1月16日から今年最初のグランドスラム「全豪オープン」が始まります。テニスはグランドスラムを頂点にして、他にもたくさん大会が行なわれています。選手はグランドスラムで自分のピークが来るように、工夫してスケジュールを組み立てているわけです。

 全豪オープンを例にすると、エキジビションを除けば前哨戦に2大会出場することが可能です。選手の選択肢には、下記の3つがあります。
1/2大会に出場して全豪を迎える
2/1大会に出場してから、全豪の会場で約1週間練習して本番へ
3/前哨戦に出場せず、全豪の会場で練習して本番へ

 前哨戦の2大会で好成績を出している選手がいると、全豪での活躍に期待が持たれますが、意外と勝てないことが多かったりもします。でも、出場している選手にとっては意味があることなんです。例えば、全豪で優勝できなかったとしても、勢いに乗って3回戦に進出したいとか、とにかく試合数をこなしたいなど。

 トップ選手は全豪で2週目に残ることを想定して、体力温存を考えて「1」の選択肢は少ないですね。彼らにとっては、1、2回戦が前哨戦の役割を果たす試合となるんでしょう。「3」の場合は、フィジカルの問題が考えられますが、ハードコートに自信があり前哨戦は必要がないと考えている場合もあります。
 
 選手によって思惑が異なるため、前哨戦の出場の仕方にも違いが出てきます。全豪オープンで試合を見る時は、その選手の前哨戦での戦い方にも注目してみてください。各選手の意図や状態を想像すると、より楽しく観戦できると思います。

 さて、全豪プレビューですが、女子はシフィオンテクの時代が到来しているので、彼女が優勝候補筆頭です。2位のジャバーは昨年の大会は欠場していますが、暑さに強いですし、サーフェスも合っているので、相性がいいと思います。

 男子は9度優勝しているジョコビッチが戻ってきます。昨年出場できなかった悔しさもあるでしょうから、優勝候補ですね。ハードコートと考えるとメドベージェフも上がってくるでしょう。

 アルカラスの昨年の全米オープンの優勝は、時代が動き始める切っ掛けになりました。アルカラスは故障で欠場となりましが、同年代のルネやシナーは活躍しそうです。男子は若手が躍進するかもしれません。

文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン

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