2022年ももう少しで終わり、2023年シーズンが始まります。今のテニス界は時代が動いている時です。だからこそ、2022年に初のナンバー1になったカルロス・アルカラスと、イガ・シフィオンテクには注目していきたいですね。
アルカラスは、ここからどう定着していくか。この勢いのままタイトル数が増えていくのか、ちょっと波が出るのか。フィジカルもまだ鍛えている途中だと思うので、それがさらに良くなると、よりパワフルに粘り強いところはより粘り強くなれる可能性を秘めています。まだ伸びている段階なので、それを考えると末恐ろしいですね。
気を付ける点は、ケガとプレッシャーでしょうか。勝っている時は何事もうまくいくものなので、ちょっと勝てない時にどうなるかです。そんな時こそ、元世界1位のファン・カルロス・フェレーロ氏が、いかに指導していくのかには興味があります。
あとは、全仏オープン準決勝でケガをしてツアーを離れていたアレクサンダー・ズベレフがどこまで戻ってくるのか。靭帯3本を切るのは相当です。テニスの質や勝ち方、大会をこなしながらのフィジカルの強さも、復帰に時間がかかると難しくなるので、いかに早くある程度の位置まで戻り、もまれるかが鍵になります。
シフィオンテクはバランスが取れていて安定しています。2022年はクレーだけではなく、他のサーフェスに合った戦い方も見せてくれました。ハードではかなり打つ攻撃の形でした。クレー以外のサーフェスでの引き出しの多さが出てくると、さらにプレーに深みが出ると思います。
成長の要素として挙げるとすると、サービスです。もう少し身体の使い方を変えると、もっとスピードも出るようになり、使い方も変わってくるでしょう。2023年も彼女の時代が続くと思います。
あとは、全仏オープンで決勝に進出した18歳のココ・ガウフ。グランドスラムタイトルはありませんが、すでに7位です。本人も周りもあまり焦っていないのか、1つの負けに左右されない感じがあります。中長期的にプランを立てているのかもしれません。この数年で着実に実力を上げてきているので、ビッグタイトルが取れれば、シフィオンテクとの2強時代になる可能性もあります。そうなると面白くなりそうです。
文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン
【連続写真】王者アルカラスの動かされても力強く返球したフォアハンド
アルカラスは、ここからどう定着していくか。この勢いのままタイトル数が増えていくのか、ちょっと波が出るのか。フィジカルもまだ鍛えている途中だと思うので、それがさらに良くなると、よりパワフルに粘り強いところはより粘り強くなれる可能性を秘めています。まだ伸びている段階なので、それを考えると末恐ろしいですね。
気を付ける点は、ケガとプレッシャーでしょうか。勝っている時は何事もうまくいくものなので、ちょっと勝てない時にどうなるかです。そんな時こそ、元世界1位のファン・カルロス・フェレーロ氏が、いかに指導していくのかには興味があります。
あとは、全仏オープン準決勝でケガをしてツアーを離れていたアレクサンダー・ズベレフがどこまで戻ってくるのか。靭帯3本を切るのは相当です。テニスの質や勝ち方、大会をこなしながらのフィジカルの強さも、復帰に時間がかかると難しくなるので、いかに早くある程度の位置まで戻り、もまれるかが鍵になります。
シフィオンテクはバランスが取れていて安定しています。2022年はクレーだけではなく、他のサーフェスに合った戦い方も見せてくれました。ハードではかなり打つ攻撃の形でした。クレー以外のサーフェスでの引き出しの多さが出てくると、さらにプレーに深みが出ると思います。
成長の要素として挙げるとすると、サービスです。もう少し身体の使い方を変えると、もっとスピードも出るようになり、使い方も変わってくるでしょう。2023年も彼女の時代が続くと思います。
あとは、全仏オープンで決勝に進出した18歳のココ・ガウフ。グランドスラムタイトルはありませんが、すでに7位です。本人も周りもあまり焦っていないのか、1つの負けに左右されない感じがあります。中長期的にプランを立てているのかもしれません。この数年で着実に実力を上げてきているので、ビッグタイトルが取れれば、シフィオンテクとの2強時代になる可能性もあります。そうなると面白くなりそうです。
文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン
【連続写真】王者アルカラスの動かされても力強く返球したフォアハンド