「現役の選手に聞いても、『そんな団体あったんですか?』という感じで、まだ存在自体が知られていなくて……」
土居美咲は冷静な口調に熱を灯し、「だからもっと多くの人に知ってほしいんです」と続けた。
彼女が言及する「団体」とは、"日本テニス協会アスリート委員会"のことである。2021年末に発足し、現在、今年4月から始まる次期(第2期)委員を公募中だ。
"アスリート委員会"そのものの設立を呼び掛けたのは、スポーツ庁。日本オリンピック委員会傘下の70競技団体中、現在、60を超える団体が設置もしくは設置準備中だという。
日本テニス協会のアスリート委員会は、元シングルス世界153位、現在は毎日新聞社記者として活躍する長野宏美氏を委員長に、現役アスリート10名、アスリート経験者10名でスタートした。土居の役職は、副委員長。他には、添田豪氏や奈良くるみ氏らが第1期メンバーに名を連ねている。
土居が委員会発足に加わったのは、坂井利彰氏ら、日本テニス協会メンバーに推されたからだという。「女子選手たちからの信頼が厚いことや、今の日本女子を引っ張っていける"顔"として相応しい」というのが、推薦者たちの理由。
一方の土居も、「自分の経験やキャリアを考えても、そういうことをすべき立場だという自覚もある」と応じた。
スポーツ庁の肝煎りで始まったアスリート委員会では、月1回ほどのペースで、リモートミーティングが行なわれている。
その話し合いのテーマとは? そもそもアスリート委員会とは、何を目的とする組織なのか――?
それらの問いを投げかけると……、
「そこが私たちもクエスチョンマークでして。まずは何をするか、何に取り組むかを決めるのに時間がかかった感じでした」
土居が苦笑いで振り返った。
大局的な目的は、"アスリートの立場から、意見や改善案を協会に提言すること"。ただ、同じアスリートや元アスリートといえど、立場や経歴も異なる者が、議題も不鮮明ななか集ったところで建設的な意見交換は生まれない。
土居美咲は冷静な口調に熱を灯し、「だからもっと多くの人に知ってほしいんです」と続けた。
彼女が言及する「団体」とは、"日本テニス協会アスリート委員会"のことである。2021年末に発足し、現在、今年4月から始まる次期(第2期)委員を公募中だ。
"アスリート委員会"そのものの設立を呼び掛けたのは、スポーツ庁。日本オリンピック委員会傘下の70競技団体中、現在、60を超える団体が設置もしくは設置準備中だという。
日本テニス協会のアスリート委員会は、元シングルス世界153位、現在は毎日新聞社記者として活躍する長野宏美氏を委員長に、現役アスリート10名、アスリート経験者10名でスタートした。土居の役職は、副委員長。他には、添田豪氏や奈良くるみ氏らが第1期メンバーに名を連ねている。
土居が委員会発足に加わったのは、坂井利彰氏ら、日本テニス協会メンバーに推されたからだという。「女子選手たちからの信頼が厚いことや、今の日本女子を引っ張っていける"顔"として相応しい」というのが、推薦者たちの理由。
一方の土居も、「自分の経験やキャリアを考えても、そういうことをすべき立場だという自覚もある」と応じた。
スポーツ庁の肝煎りで始まったアスリート委員会では、月1回ほどのペースで、リモートミーティングが行なわれている。
その話し合いのテーマとは? そもそもアスリート委員会とは、何を目的とする組織なのか――?
それらの問いを投げかけると……、
「そこが私たちもクエスチョンマークでして。まずは何をするか、何に取り組むかを決めるのに時間がかかった感じでした」
土居が苦笑いで振り返った。
大局的な目的は、"アスリートの立場から、意見や改善案を協会に提言すること"。ただ、同じアスリートや元アスリートといえど、立場や経歴も異なる者が、議題も不鮮明ななか集ったところで建設的な意見交換は生まれない。