2月4日から男子テニス国別対抗戦デビスカップの日本対ポーランドが、兵庫のブルボンビーンズドームで開催されます。今回は、添田豪監督の初陣になり、出場選手も現在のランキングの上位選手が集まりました。
日本のエースとなるのは、全豪オープンで初めてベスト16入りした西岡良仁選手。今、とても勢いに乗っており、自信がみなぎっているように感じます。特にグランドスラムでシードが付くと、戦いやすくなりますし、色々なことが良い方向に回りやすい。自分に課すプレッシャーは大きくなりますが、それを乗り越えればジャンプアップの可能性が広がっていきます。
錦織圭選手がツアーにいない状態で、別のリーダーが出てくるのは、日本チームにとっても、普段個人で戦う上でも頼もしい存在です。
デ杯を戦うという意味でも、勢いに乗っている選手がいることは、若い選手たちにとって、試合以外での取り組み、過ごし方、試合へのメンタルの持って行き方、デ杯でのプレッシャーの向き合い方など、間近で見られる良い機会になるでしょう。
ダニエル太郎選手はプレースタイルを変えて、再び上昇してきました。ベースラインの後ろでプレーしていたのが、ポジションを上げて攻撃的なスタイルになりました。まるで別人のようです。
練習でできたとしても試合の競った場面になると、本来の自分に戻りやすいものですが、彼は貫けており、相当な覚悟を感じます。以前のテニスで1度ランキングを上げていますが、今はハードコートでも上位選手とでも戦えるテニスで、戻ってきました。このテニスに対する取り組みは、評価されるべき点です。
綿貫陽介選手はこのチームでは若手ですが、24歳です。テニスの世界では若くはない年齢なので、このタイミングでの全豪オープン1回戦の勝利はすごく自信になるでしょう。
この3人が揃ってデ杯に臨むというのは、良い流れですね。あとは、気候がオーストラリアの夏から、日本の冬に変わります。そろそろシーズンスタート後の疲れがたまっている頃でもあるので、調子が良いつもりでも、寒さで身体の動きが悪くなることもあります。この調整が課題でしょうか。
日本の上位選手が出場を決めている点でも、添田新監督との信頼関係がうかがえます。選手により近い存在の監督となったことで、どんな化学反応が生まれるのか。どんなチーム作りをしていこうとしているのか、新しいチームの可能性を見守っていきたいと思います。
文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン
【PHOTO】全豪オープン2023で熱戦を繰り広げた男子選手たちの厳選写真!
日本のエースとなるのは、全豪オープンで初めてベスト16入りした西岡良仁選手。今、とても勢いに乗っており、自信がみなぎっているように感じます。特にグランドスラムでシードが付くと、戦いやすくなりますし、色々なことが良い方向に回りやすい。自分に課すプレッシャーは大きくなりますが、それを乗り越えればジャンプアップの可能性が広がっていきます。
錦織圭選手がツアーにいない状態で、別のリーダーが出てくるのは、日本チームにとっても、普段個人で戦う上でも頼もしい存在です。
デ杯を戦うという意味でも、勢いに乗っている選手がいることは、若い選手たちにとって、試合以外での取り組み、過ごし方、試合へのメンタルの持って行き方、デ杯でのプレッシャーの向き合い方など、間近で見られる良い機会になるでしょう。
ダニエル太郎選手はプレースタイルを変えて、再び上昇してきました。ベースラインの後ろでプレーしていたのが、ポジションを上げて攻撃的なスタイルになりました。まるで別人のようです。
練習でできたとしても試合の競った場面になると、本来の自分に戻りやすいものですが、彼は貫けており、相当な覚悟を感じます。以前のテニスで1度ランキングを上げていますが、今はハードコートでも上位選手とでも戦えるテニスで、戻ってきました。このテニスに対する取り組みは、評価されるべき点です。
綿貫陽介選手はこのチームでは若手ですが、24歳です。テニスの世界では若くはない年齢なので、このタイミングでの全豪オープン1回戦の勝利はすごく自信になるでしょう。
この3人が揃ってデ杯に臨むというのは、良い流れですね。あとは、気候がオーストラリアの夏から、日本の冬に変わります。そろそろシーズンスタート後の疲れがたまっている頃でもあるので、調子が良いつもりでも、寒さで身体の動きが悪くなることもあります。この調整が課題でしょうか。
日本の上位選手が出場を決めている点でも、添田新監督との信頼関係がうかがえます。選手により近い存在の監督となったことで、どんな化学反応が生まれるのか。どんなチーム作りをしていこうとしているのか、新しいチームの可能性を見守っていきたいと思います。
文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン
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