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元世界2位クレイチコワがツアー6勝目! 決勝相手のシフィオンテクを称賛「技術と精神力をとても尊敬している」<SMASH>

スマッシュ編集部

2023.02.26

得意のバックハンドも随所で決まり、ストレートで勝利を手にしたクレイチコワ。(C)Getty Images

 女子テニスツアー「ドバイ・デューティ・フリー・テニス選手権」(2月19日~25日/アラブ首長国連邦・ドバイ/ハードコート/WTA1000)は、現地2月25日にシングルス決勝を実施。ノーシードのバルボラ・クレイチコワ(チェコ/世界ランク30位)が、第1シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド/同1位)を6-4、6-2のストレートで下し、同大会初優勝を果たした。

 昨年2月にキャリアハイの2位をマークしているクレイチコワ。先月行なわれた全豪オープン(オーストラリア・メルボルン/ハードコート)のダブルスでは、カテリナ・シニアコワ(チェコ)とのペアで優勝し、2連覇を飾っている。そして今大会は、準々決勝でアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ/同2位)、準決勝でジェシカ・ペグラ(アメリカ/同3位)といった格上の選手を破り決勝へ駒を進めていた。

 一方、シフィオンテクは、全豪オープンで4回戦敗退を喫していたものの、前週大会の「カタール・オープン」(2月13日~18日/ハードコート/WTA500)で優勝を飾り、今大会も初戦(2回戦)から準決勝まで全てストレート勝ちと素晴らしいプレーを披露し再び勢いに乗っていた。

 この日の決勝では、クレイチコワが第1ゲームをブレークに成功し、リードする展開を作る。しかし、シフィオンテクもテンポの速い攻めで応酬し、第6ゲームでブレークを返す。第9ゲームで再びクレイチコワがブレークに成功すると、次のサービスゲームをキープし6-4で第1セットを先取した。

 第2セットは、第5ゲームでクレイチコワがリターンエースを決めブレークに成功。さらに第7ゲームでは、ロブショットがベースラインいっぱいに決まり、2度目のブレークに成功する。最後はフォアハンドのストレートでウィナーを奪い、シフィオンテクを1時間31分で退けた。クレイチコワにとっては、これが自身6度目のツアータイトルだ。
 
 試合後の記者会見に応じたクレイチコワは、「シフィオンテクの技術と精神力をとても尊敬している」と対戦相手への賞賛を惜しまない。また、世界女王として次々とトロフィーを獲得していくのを見て、「自分もそうしたいと思うようになった」と、大きなモチベーションになっているようだ。

「シフィオンテクは毎回100パーセントの力を発揮している。あの若さで、自分のやりたいことが明確で、それを実現できるなんて、本当にすごいことだと思う」

 また、シフィオンテクのように、シングルスにもっと集中することを考えているのか、という質問に対しては、笑顔を浮かべながら、「彼女のようにフルタイムのシングルスプレーヤーとして戦うことを正当化できるほどのタイトルを獲得していない」と返し、できるだけ単複両方の種目で続けていく意思を示した。

 単複共に充実したシーズンを送っているクレイチコワ。ダブルスでの好プレーがシングルスにも良い影響を及ぼしているのだろう。シングルスでも再びトップに返り咲けるか、今後の活躍にも期待だ。

構成●スマッシュ編集部

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【動画】「ドバイ選手権」決勝、シフィオンテク対クレイチコワ戦のハイライト