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伊達公子らJWT50が『大東建託オープン』3大会の開催を発表!「意義のあるものになっていくことを願っている」<SMASH>

前道右京(スマッシュ編集部)

2023.02.28

トークイベントに参加した日本女子テニス界のレジェンドたち(左から、杉山、伊達、森上)写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 2月28日、元世界ランキング50位以内を経験した女子テニス選手の有志で構成される一般社団法人「Japan Women’s Tennis Top50 Club」(JWT50)は、2023年シーズンに大東建託株式会社と大会スポンサー契約のもと、ITF女子15000ドル(W15)を4月に2大会、6月に1大会開催すると発表した。

 都内で開催されたトークセッションでは、女子テニス元世界4位の伊達公子さんと、同8位の杉山愛さん、同48位の森上亜希子さんが参加。日本での15000ドルの大会の重要性、大会の環境、さらには現役時代に体験した興味深いエピソードなどが語られた。

 まず伊達さんは、JWT50の活動について、「どうやって日本の女子テニス選手たちが世界に向けていけるかというところで必要なこと、感じたことを皆で話し合いながらやってきた」と説明すると、「この『大会』というものが、今必要なのではないか」と強調。「多くの世界を目指す若い選手達が出場してくれて、この大会が意義のあるものになっていくことを願っている」と語った。
 
 また、ビリー・ジーン・キング・カップ(女子国別対抗戦)の日本代表監督に就任した杉山さんは、「15000ドルの大会はプロとして1番スタートラインのところ、まず、ここをスタートに出ないことには、世界に向けての一歩が踏めない。15000ドルの大会は当時なかったので、『これは大変』ということで我々が力を合わせてスポンサーを探しながらのスタートだった。今日こういった形で発表できることはうれしい」と、日本女子テニス界が抱えている課題について言及している。

 さらに森上さんは、現在と過去の状況と比較し、「私たちの時は10000ドルというカテゴリーの大会があって、それが当たり前のように高校生の時から出ている状況だったので、それをきっかけに世界に出ていた」とコメント。「高校生であったり、プロになって1、2年目の選手に出てもらって、この大会をきっかけに海外にチャレンジしてグランドスラムに出れるように頑張ってもらいたい」と自身の経験を踏まえながら語った。 

 次世代の活躍が期待される日本女子テニス界。新しく設けられたこの大会でポイントを取得し、世界へ羽ばたく選手が出てくることに期待したい。

◆大会名称
W15大阪 大東建託オープン supported by JWT50(4月17日~23日/ITC靭テニスセンター/ハードコート)

W15福井 大東建託オープン supported by JWT50(4月24日~30日/福井県運動公園テニスコート/ハードコート)

W15柏 大東建託オープン supported by JWT50(6月5日~11日/公益財団法人吉田記念テニス研修センター/ハードコート)

取材・文●前道右京(スマッシュ編集部)

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