現在開催中の男子テニスツアー「ドバイ選手権」(2月27日~3月4日/アラブ首長国連邦・ドバイ/ハードコート/ATP500)でベスト4入りを果たした世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が、2回戦後の記者会見で来年7月に開催されるパリ五輪に言及。そのなかで自身初の金メダル獲得への意欲を語った。
男子テニス史上最多タイとなるグランドスラム(四大大会)22度の優勝や、年間9大会あるマスターズ1000の大会をそれぞれ2度以上制すダブルゴールデンマスターズなど、約20年にもわたるキャリアを通じて数々の輝かしい功績を残してきたジョコビッチ。そんな35歳の鉄人にも未だ成し遂げていないことが1つある。それは五輪のシングルスにおける金メダル獲得だ。
2021年の東京五輪はファンの記憶にも新しい。同年1月の全豪と6月の全仏オープン、さらには7月のウインブルドンのグランドスラム3大会を制したジョコビッチは、金メダル獲得はもちろん、男子選手初の年間ゴールデンスラム(1年で全ての四大大会と五輪を制覇すること)への期待も高まっていた。
下馬評通り東京大会でも初戦から順調に勝ち上がり、準々決勝では元世界4位の錦織圭(大会時69位)をストレートで破ってベスト4に進出。決勝進出を懸けたアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/大会時5位/現16位)との一戦もジョコビッチが6-1で幸先よく第1セットを先取した。
ところが待っていたのはまさかの結末だった。疲れが蓄積していたのか徐々に動きにキレがなくなり、得意のストローク戦でも精彩を欠いてセットオールとされる。迎えたファイナルセットでも終始ズベレフに主導権を握られ、わずか1ゲームしか奪えずにベスト4で姿を消した。
結局ジョコビッチはシングルス3位決定戦でもパブロ・カレノブスタ(スペイン/大会時11位/現17位)にフルセットで敗退。ニーナ・ストヤノビッチ(セルビア)と出場した混合ダブルスの3位決定戦も同ペアはジョコビッチの左肩のケガを理由として棄権を表明し、テニス界のスーパースターは単複で表彰台に立つことができなかった。
だからこそ37歳で臨む来年のパリ五輪には並々ならぬ闘志を抱いているようだ。
ドバイ2回戦後の記者会見で初めに「僕には常に"欲望"がある。それがなければ欲望という言葉がどんな意味を持っていたとしても、何も起こらないと思う」と述べたジョコビッチは、生涯ゴールデンスラム(キャリアで全ての四大大会と五輪を制すこと)がかかるパリ五輪を「楽しみにしている」とコメント。
そして最後には「(パリ大会は)ローランギャロス(全仏)のクレーコートで行なわれる。慣れ親しんでいる舞台だし、最高の結果が出ることを期待している。健康な状態で臨みたい」と偉業達成への意気込みを口にし、会見を締めくくった。
なお現在出場中のドバイ大会で1月の全豪優勝以来となるシングルスでの実戦に復帰したジョコビッチは、現地3月2日に実施された準々決勝で第5シードのフベルト・フルカチュ(ポーランド/11位)を6-3、7-5のストレートで破ってベスト4に駒を進めた。準決勝では第3シードのダニール・メドベージェフ(ロシア/7位)と対戦する。
文●中村光佑
【画像】テニス史上に残る名プレーヤー!ノバク・ジョコビッチの厳選ショットをお届け!
男子テニス史上最多タイとなるグランドスラム(四大大会)22度の優勝や、年間9大会あるマスターズ1000の大会をそれぞれ2度以上制すダブルゴールデンマスターズなど、約20年にもわたるキャリアを通じて数々の輝かしい功績を残してきたジョコビッチ。そんな35歳の鉄人にも未だ成し遂げていないことが1つある。それは五輪のシングルスにおける金メダル獲得だ。
2021年の東京五輪はファンの記憶にも新しい。同年1月の全豪と6月の全仏オープン、さらには7月のウインブルドンのグランドスラム3大会を制したジョコビッチは、金メダル獲得はもちろん、男子選手初の年間ゴールデンスラム(1年で全ての四大大会と五輪を制覇すること)への期待も高まっていた。
下馬評通り東京大会でも初戦から順調に勝ち上がり、準々決勝では元世界4位の錦織圭(大会時69位)をストレートで破ってベスト4に進出。決勝進出を懸けたアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/大会時5位/現16位)との一戦もジョコビッチが6-1で幸先よく第1セットを先取した。
ところが待っていたのはまさかの結末だった。疲れが蓄積していたのか徐々に動きにキレがなくなり、得意のストローク戦でも精彩を欠いてセットオールとされる。迎えたファイナルセットでも終始ズベレフに主導権を握られ、わずか1ゲームしか奪えずにベスト4で姿を消した。
結局ジョコビッチはシングルス3位決定戦でもパブロ・カレノブスタ(スペイン/大会時11位/現17位)にフルセットで敗退。ニーナ・ストヤノビッチ(セルビア)と出場した混合ダブルスの3位決定戦も同ペアはジョコビッチの左肩のケガを理由として棄権を表明し、テニス界のスーパースターは単複で表彰台に立つことができなかった。
だからこそ37歳で臨む来年のパリ五輪には並々ならぬ闘志を抱いているようだ。
ドバイ2回戦後の記者会見で初めに「僕には常に"欲望"がある。それがなければ欲望という言葉がどんな意味を持っていたとしても、何も起こらないと思う」と述べたジョコビッチは、生涯ゴールデンスラム(キャリアで全ての四大大会と五輪を制すこと)がかかるパリ五輪を「楽しみにしている」とコメント。
そして最後には「(パリ大会は)ローランギャロス(全仏)のクレーコートで行なわれる。慣れ親しんでいる舞台だし、最高の結果が出ることを期待している。健康な状態で臨みたい」と偉業達成への意気込みを口にし、会見を締めくくった。
なお現在出場中のドバイ大会で1月の全豪優勝以来となるシングルスでの実戦に復帰したジョコビッチは、現地3月2日に実施された準々決勝で第5シードのフベルト・フルカチュ(ポーランド/11位)を6-3、7-5のストレートで破ってベスト4に駒を進めた。準決勝では第3シードのダニール・メドベージェフ(ロシア/7位)と対戦する。
文●中村光佑
【画像】テニス史上に残る名プレーヤー!ノバク・ジョコビッチの厳選ショットをお届け!