男子テニスツアー「ドバイ選手権」(2月27日~3月4日/アラブ首長国連邦・ドバイ/ハードコート/ATP500)は現地3月4日にシングルス決勝を実施。第3シードのダニール・メドベージェフ(ロシア/世界ランク7位)が第2シードで前回大会覇者のアンドレイ・ルブレフ(ロシア/同6位)を6-2、6-2のストレートで下し、キャリア通算18度目となるツアー優勝を飾った。
前々週の「ABN アムロ ワールドテニス」(ATP500)と先週の「カタール・オープン」(ATP250)で立て続けに優勝を手にした27歳のメドベージェフ。勢いそのままに今回のドバイ大会でも初戦から素晴らしいプレーで勝ち上がり、準決勝では新シーズン開幕から15連勝中と負けなしだった世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)をストレートで撃破。またしても決勝へと駒を進めていた。
そのメドベージェフが決勝で顔を合わせたのは、同郷の幼なじみでジュニア時代から何度も対戦してきた25歳のルブレフ。ディフェンディングチャンピオンとして出場した今大会はアレハンドロ・ダビドビッチフォキナ(スペイン/29位)との2回戦で5本ものマッチポイントを凌いで大逆転勝利をつかむなど、粘りのプレーで2年連続の決勝へたどりついた。
ロシア勢対決となったこの日の決勝は序盤からメドベージェフが主導権を握る展開となる。試合開始直後の第1ゲームでいきなりブレークに成功すると、以降も攻撃と守備共にバランスの良いプレーを見せて流れを渡さずに第1セットを先取する。迎えた第2セットもフォアハンドの強打と持ち前のコートカバーリング力でポイントを量産。第4ゲームから5ゲームを連取し、わずか1時間8分で勝利を収めた。
今年1月の全豪オープン3回戦敗退をはじめ、最近はグランドスラム(四大大会)やマスターズの大規模な大会でほとんど結果を残せず、苦しい時期が続いていたメドベージェフ。決勝後のオンコートインタビューではまず「今年の初めは完璧ではなかったから、驚くべきことだ。テニスでは試合に勝てない時、自分自身に疑念を抱くものだ」とコメントした。
それでも地道に鍛錬を重ねてきたことで「今はより良い感じでプレーできている」と手ごたえを語る。そのうえで「この3週間は本当に良かったし、次の3週間も楽しみだ」と殊勲の3週連続ツアー優勝を大いに喜んだ。
その後「今日はとても戦略的な内容になった」と決勝を振り返ったメドベージェフは、盟友のルブレフを「アンドレイが、ツアーに参加する全ての選手を困らせることができる選手であることはわかっている」と称賛。最後には「僕らがプレーするたびに、彼は僕を苦しめようとしてくるし、僕も彼を苦しめようとする。今日は頂点に立つことができたけど、次の彼との試合はまた違った展開になるかもしれない」と語り、インタビューを締めくくった。
連戦続きで体力的には厳しいかもしれないが、こうなると間もなく開幕するマスターズ1000大会「BNPパリバ・オープン」(3月8日~19日/アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート)での4週連続優勝に期待したいところ。次戦もメドベージェフのプレーに注目が集まりそうだ。
文●中村光佑
【連続写真】メドベージェフの余分な動きがない安定感抜群のバックハンド!
前々週の「ABN アムロ ワールドテニス」(ATP500)と先週の「カタール・オープン」(ATP250)で立て続けに優勝を手にした27歳のメドベージェフ。勢いそのままに今回のドバイ大会でも初戦から素晴らしいプレーで勝ち上がり、準決勝では新シーズン開幕から15連勝中と負けなしだった世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)をストレートで撃破。またしても決勝へと駒を進めていた。
そのメドベージェフが決勝で顔を合わせたのは、同郷の幼なじみでジュニア時代から何度も対戦してきた25歳のルブレフ。ディフェンディングチャンピオンとして出場した今大会はアレハンドロ・ダビドビッチフォキナ(スペイン/29位)との2回戦で5本ものマッチポイントを凌いで大逆転勝利をつかむなど、粘りのプレーで2年連続の決勝へたどりついた。
ロシア勢対決となったこの日の決勝は序盤からメドベージェフが主導権を握る展開となる。試合開始直後の第1ゲームでいきなりブレークに成功すると、以降も攻撃と守備共にバランスの良いプレーを見せて流れを渡さずに第1セットを先取する。迎えた第2セットもフォアハンドの強打と持ち前のコートカバーリング力でポイントを量産。第4ゲームから5ゲームを連取し、わずか1時間8分で勝利を収めた。
今年1月の全豪オープン3回戦敗退をはじめ、最近はグランドスラム(四大大会)やマスターズの大規模な大会でほとんど結果を残せず、苦しい時期が続いていたメドベージェフ。決勝後のオンコートインタビューではまず「今年の初めは完璧ではなかったから、驚くべきことだ。テニスでは試合に勝てない時、自分自身に疑念を抱くものだ」とコメントした。
それでも地道に鍛錬を重ねてきたことで「今はより良い感じでプレーできている」と手ごたえを語る。そのうえで「この3週間は本当に良かったし、次の3週間も楽しみだ」と殊勲の3週連続ツアー優勝を大いに喜んだ。
その後「今日はとても戦略的な内容になった」と決勝を振り返ったメドベージェフは、盟友のルブレフを「アンドレイが、ツアーに参加する全ての選手を困らせることができる選手であることはわかっている」と称賛。最後には「僕らがプレーするたびに、彼は僕を苦しめようとしてくるし、僕も彼を苦しめようとする。今日は頂点に立つことができたけど、次の彼との試合はまた違った展開になるかもしれない」と語り、インタビューを締めくくった。
連戦続きで体力的には厳しいかもしれないが、こうなると間もなく開幕するマスターズ1000大会「BNPパリバ・オープン」(3月8日~19日/アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート)での4週連続優勝に期待したいところ。次戦もメドベージェフのプレーに注目が集まりそうだ。
文●中村光佑
【連続写真】メドベージェフの余分な動きがない安定感抜群のバックハンド!
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