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海外テニス

「とてもうれしい。素晴らしい気分だよ」デミノーが逆転勝利でツアー7勝目を飾る!「波に乗れるはずだと鼓舞し続けた」<SMASH>

中村光佑

2023.03.06

ATP500カテゴリーで初優勝を手にしたデミノーは、間もなく迎える北米マスターズ2大会へ弾みをつけた。(C)Getty Images

ATP500カテゴリーで初優勝を手にしたデミノーは、間もなく迎える北米マスターズ2大会へ弾みをつけた。(C)Getty Images

 男子テニスツアー「メキシコ・オープン」(2月27日~3月4日/メキシコ・アカプルコ/ハードコート/ATP500)は現地3月4日にシングルス決勝を実施。第8シードのアレックス・デミノー(オーストラリア/世界ランク22位)が第7シードのトミー・ポール(アメリカ/同23位)を3-6、6-4、6-1の逆転で下し、ATP500カテゴリーで初となる優勝を果たした。

 今回のメキシコ・オープンでは、1回戦から持ち前のコートカバーリング力で順調に勝ち上がってきた24歳のデミノー。準々決勝で予選勝者のダニエル太郎(125位)にストレートで快勝すると、続く準決勝では男子テニス界期待の新鋭として注目を浴びている19歳のホルガー・ルネ(デンマーク/10位)を逆転で撃破。今季初のツアー優勝に王手をかけていた。

 日付が変わった現地4日の午前3時頃まで続いた前日のルネとの準決勝では、3時間近いタフマッチを強いられたデミノーだったが、この日の決勝でも体力面が心配された中で見事な逆転劇を見せた。ポールの緩急のあるストロークに苦戦を強いられて第1セットをあっさりと落としたものの、第2セットでは得意のディフェンスで立て続けに相手のミスを誘い、2度のブレークを奪ってセットオールとする。

 迎えたファイナルセットの第1ゲームでポールの5度のブレークポイントを切り抜けると、以降はデミノーの独壇場に。第2ゲームから怒涛の5ゲーム連取に成功し、2時間27分の熱戦をものにした。
 
 試合後のオンコートインタビューで初めに試合内容を振り返ったデミノーは「特に第2セットでは、深くボールを返して何とか切り抜けようとした。そして(5度のブレークポイントを握られた)第3セットの第1ゲームは、準決勝のルネ戦とまったく同じような流れだった。だから、そのことを頭の片隅に置いて、とにかくプッシュし続けようと自分に言い聞かせた。自分を鼓舞し続け、あのゲームを乗り越えられれば波に乗れるはずだと思っていた」とコメント。

 そして最後にオーストラリアテニス界の俊才は、通算7度目のツアー優勝がキャリア最大のタイトルとなったことを大いに喜ぶとともに、間もなく迎える春の北米マスターズ2大会への意気込みを口にした。

「とてもうれしい。素晴らしい気分だよ。ここに来るまで苦労してきたから、結果が出るのはいいことだ。トーナメントで優勝すること、そして1週間無敗で終わるというのは、常に起こることではない。インディアンウェルズとマイアミに向けて、今回の経験を絶対に大切にしたいと思う」

 現地3月6日に更新される世界ランキングでは4つ順位を上げて18位に浮上することが確定したデミノー。米国シリーズでのマスターズ初優勝にも期待したいところだ。

文●中村光佑

【連続写真】デミノーの相手が取りずらいバックハンド。19歳の時点で球速は遅いが伸びがあった
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