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海外テニス

ガンと闘病していたナブラチロワ氏が待望の寛解を報告!「もう私の身体にはガンはない」<SMASH>

中村光佑

2023.03.22

咽頭ガンと乳ガンが寛解したナブラチロワ氏。以前にもガンを克服した経験があるが、「今までで一番大変だった」と振り返った。(C)Getty Images

咽頭ガンと乳ガンが寛解したナブラチロワ氏。以前にもガンを克服した経験があるが、「今までで一番大変だった」と振り返った。(C)Getty Images

 最高峰のグランドスラム(四大大会)のシングルスで通算18勝を誇る女子テニス元世界ランク1位のマルチナ・ナブラチロワ氏(チェコ/66歳)が、現地3月21日に放送されたイギリスのテレビ番組『TalkTV』に出演。今年1月に公表していた咽頭ガンと乳ガンの寛解を報告した。

 当時53歳だった2010年4月にも乳ガンの診断を受け、その後の懸命な治療で半年後には寛解に至ったナブラチロワ氏。今年10月に67歳を迎える彼女は、自身が公式アンバサダーを務めた昨年11月の女子テニスシーズン最終戦「WTAファイナルズ」の会場を訪れた際に偶然喉のしこりに気付き、すぐさま受けた検査でステージ1の咽頭ガンが判明。同じくステージ1の乳ガンの併発も確認された。

 苦境に立たされたなかで同氏は「この二重苦は深刻なものだけど、まだ治すことはできる。私は良い結果を望んでいる。全力を尽くして戦う」と困難な状況を乗り越える意志を示し続けてきた。現役時代と同じく強い気持ちで治療に励んできた結果、ついに病気に打ち勝つことができたようだ。

 番組内でナブラチロワ氏は初めに2つのガンが同時に発覚するまでの経緯を説明。続けて治療後に見舞われた数々の副作用が原因でつらい時期を過ごしたと明かした。

「(WTAファイナルズの会場で)左のリンパ節が肥大していることに気付いたけど、その1週間前に受けた帯状疱疹のワクチンのせいだと思っていた。でも、2週間経っても治らないから、医者に電話したわ。その後の生体検査でガンが判明した。そしてガンが身体のどこから発生したのかを知るために、(最終診断まで)4日間待たなければならなかった」
 
「私は次のクリスマスを迎えることができないかもしれないと思い、(ガンの診断を受けてから)3日間は完全にパニックに陥った。最初の1週間は化学療法と陽子線治療(放射線療法の一種)が同時に行なわれたから、それが大変だった。入院から3週目までは陽子線治療をした後の違和感はあまりなかったけど、その後は口が痛くなり、喉が閉じ始めた。陽子線治療の影響で唾液も変な感じになってしまい、物の味がわからなくなる。今回経験したことは今までで一番大変だった」

 そう語ってから「もう私の身体にはガンはない。予防目的で行なった2週間の乳房放射線治療を経て、(医師からは)もう大丈夫だろうと判断された」と明かしたナブラチロワ氏。ガンの再発には細心の注意を払いながら、充実した生活を送っていってほしいものだ。近いうちにまた大会会場に姿を見せてくれることを期待したい。

文●中村光佑

【PHOTO】ナブラチロワをはじめ、レジェンドプレーヤーたちの希少な分解写真
 

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