女子テニス世界ランク1位のイガ・シフィオンテク(ポーランド)が、ディフェンディングチャンピオンとして出場予定だった現在開催中の女子テニスツアー「マイアミ・オープン」(3月21日~4月2日/アメリカ・マイアミ/ハードコート/WTA1000)を肋骨の負傷により欠場すると発表した。WTA(女子テニス協会)や大会の公式サイトの他、複数のメディアが報じている。
昨年の同大会では1セットも落とさずに決勝へ勝ち進み、元世界女王の大坂なおみ(現世界ランク69位)をストレートで破って優勝を飾ったシフィオンテク。その前週のBNPパリバ・オープン(アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート/WTA1000)でもタイトルを獲得し、女子テニス史上4人目となる「サンシャイン・ダブル」(インディアンウェルズとマイアミを連続で制覇すること)を最年少の20歳で達成した。
また昨シーズンには2000年以降で女子選手史上最多となる公式戦37連勝もマーク。最高峰のグランドスラム(四大大会)でも2度の優勝(全仏オープンと全米オープン)を果たすなど、目覚ましい活躍を見せて“絶対女王”と呼ばれるまでの地位を築いた。
だがほぼ休みなくプレーし続けてきたことで、相当の疲労が蓄積していたのかもしれない。マイアミ開幕前に出席した記者会見で、シフィオンテクは連覇を果たした先月の「カタール・オープン」から「強い感染症に悩まされていた」という。「激しい咳が出て、肋骨の負傷につながってしまった。それに対処しながら、自分にとって安全な範囲でプレーを続けようとしていた」と説明した。
無理を押したことでついに身体は悲鳴を上げてしまったようだ。タイトル防衛に臨んだ先週のBNPパリバ・オープンで肋骨のケガが悪化。実は同大会の準決勝でエレーナ・ルバキナ(カザフスタン/現7位)にストレート負けを喫した直後に「(肋骨の)痛みを抱えながらプレーしていた」と明かしていた。
そして今回の会見でシフィオンテクは「現在も肋骨に違和感と痛みがあり、大会に出ることはできない」と述べ、マイアミ出場辞退を表明。最後には無念の心境を吐露しながらも、とにかく今は回復に専念したいとして次のように語った。
「マイアミでプレーできないのは本当に残念だけど、健康でいることが一番大切。久しぶりに身体の問題を抱えているわけだけど、長い間完璧な状態でいられたことに感謝している。こういうこと(ケガ)もスポーツの一部だと思う。私たちの力ではどうにもならないことが起こる。それを受け入れて、可能な限り回復を図る時が来たのだと思っている」
なお欠場が決定したシフィオンテクの代わりには、予選決勝で敗退した世界94位のユリア・グラバー(オーストリア)がラッキールーザー(予選敗者が繰り上がる措置)で本戦に入ることが決まった。
文●中村光佑
【PHOTO】シフィオンテクをはじめ、全豪オープン2023で熱戦を繰り広げた女子選手たち!
昨年の同大会では1セットも落とさずに決勝へ勝ち進み、元世界女王の大坂なおみ(現世界ランク69位)をストレートで破って優勝を飾ったシフィオンテク。その前週のBNPパリバ・オープン(アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート/WTA1000)でもタイトルを獲得し、女子テニス史上4人目となる「サンシャイン・ダブル」(インディアンウェルズとマイアミを連続で制覇すること)を最年少の20歳で達成した。
また昨シーズンには2000年以降で女子選手史上最多となる公式戦37連勝もマーク。最高峰のグランドスラム(四大大会)でも2度の優勝(全仏オープンと全米オープン)を果たすなど、目覚ましい活躍を見せて“絶対女王”と呼ばれるまでの地位を築いた。
だがほぼ休みなくプレーし続けてきたことで、相当の疲労が蓄積していたのかもしれない。マイアミ開幕前に出席した記者会見で、シフィオンテクは連覇を果たした先月の「カタール・オープン」から「強い感染症に悩まされていた」という。「激しい咳が出て、肋骨の負傷につながってしまった。それに対処しながら、自分にとって安全な範囲でプレーを続けようとしていた」と説明した。
無理を押したことでついに身体は悲鳴を上げてしまったようだ。タイトル防衛に臨んだ先週のBNPパリバ・オープンで肋骨のケガが悪化。実は同大会の準決勝でエレーナ・ルバキナ(カザフスタン/現7位)にストレート負けを喫した直後に「(肋骨の)痛みを抱えながらプレーしていた」と明かしていた。
そして今回の会見でシフィオンテクは「現在も肋骨に違和感と痛みがあり、大会に出ることはできない」と述べ、マイアミ出場辞退を表明。最後には無念の心境を吐露しながらも、とにかく今は回復に専念したいとして次のように語った。
「マイアミでプレーできないのは本当に残念だけど、健康でいることが一番大切。久しぶりに身体の問題を抱えているわけだけど、長い間完璧な状態でいられたことに感謝している。こういうこと(ケガ)もスポーツの一部だと思う。私たちの力ではどうにもならないことが起こる。それを受け入れて、可能な限り回復を図る時が来たのだと思っている」
なお欠場が決定したシフィオンテクの代わりには、予選決勝で敗退した世界94位のユリア・グラバー(オーストリア)がラッキールーザー(予選敗者が繰り上がる措置)で本戦に入ることが決まった。
文●中村光佑
【PHOTO】シフィオンテクをはじめ、全豪オープン2023で熱戦を繰り広げた女子選手たち!