現地3月27日に行なわれた女子テニスツアー「マイアミ・オープン」(アメリカ・マイアミ/ハードコート/WTA1000)のシングルス4回戦で、左足首の負傷により途中棄権を余儀なくされた元世界ランク4位のビアンカ・アンドレスク(カナダ/現31位)が、29日に自身の公式ツイッター(@Bandreescu_)を更新。ファンへの感謝の言葉を添えて検査結果を報告した。
当時19歳で出場した2019年全米オープンで悲願の四大大会初優勝を果たしたアンドレスク。だがさらなる活躍に大きな期待を寄せられていた中、同年末のシーズン最終戦「WTA ファイナルズ」で左ヒザの大ケガを負い、長期の戦線離脱を強いられた。21年1月の全豪オープンで約15か月ぶりのカムバックを遂げたものの、今度はメンタルヘルスの不調に見舞われ、同年10月から約半年間にわたって再度ツアーを離脱。昨年4月に2度目の復帰を果たして以降も長らく受難の日々を過ごしてきた。
それでも今季に入ってからは2月のタイ・オープン(WTA250)で約8か月ぶりとなるツアーベスト4に進出するなど、徐々に本来のプレーを取り戻しつつあった。そして今回のマイアミでも、初戦で21年全米女王のエマ・ラドゥカヌ(イギリス/72位)に、2回戦でトップ10プレーヤーのマリア・サッカリ(ギリシャ/10位)に、3回戦で20年全豪覇者のソフィア・ケニン(アメリカ/164位)に勝利。同大会3年連続となるベスト16進出を決めていた。
ベスト8入りを懸けて臨んだエカテリーナ・アレクサンドロワ(ロシア/18位)との4回戦は序盤から拮抗した展開となり、互いに2度ブレークを取り合ってタイブレークに突入。だがここでアンドレスクは1ポイントも取れず、55分で第1セットを落とす。
第2セットは一転、第1ゲームでアンドレスクがいきなりブレークに成功し、続く第2ゲームもキープして2-0とリードする。ところがアレクサンドロワのサービスゲームとなった第3ゲームで22歳の元全米女王を再び悲劇が襲った。
40-15とゲームポイントを握ったアレクサンドロワが直後のポイントのラリーでバックハンドのストレートをネットにかけた瞬間、そのショットがネットを越えると読んで追いかけようとしたアンドレスクは左足首を強くひねってしまい、同箇所を押さえながらコートに倒れ込んで悶絶。
そのまま途中棄権を表明したアンドレスクはコートに入ってきた2人のドクターに両肩を支えられながら立ち上がり、対戦相手のアレクサンドロワとハグ。目に涙を浮かべながら車いすでコートを後にした。
29日に更新した自身の公式ツイッターで、アンドレスクは左足首の検査結果を公表。そこにはファンへの謝意と共に前向きな言葉も綴られていた。
「左足首の靭帯が2本切れていることがわかりました。回復までどのくらいかかるのかを正確に伝えるのは難しいですが、(あのままプレーを続けていたら)もっと悪くなっていたかもしれないとだけ言っておきます! 1日1日を大切にし、正しい努力とリハビリ、調整をすることですぐにコートに戻れると楽観視しています。リハビリはすでに始まっており、今後も最新情報をお伝えしていきます。皆さんを愛しています」
最悪の結末を迎えてしまったアンドレスクのショックは計り知れない。とにかく今回のケガが1日も早く回復することを祈るばかりだ。
文●中村光佑
【PHOTO】アンドレスクのサービス、ハイスピードカメラによる『30コマの超分解写真』
当時19歳で出場した2019年全米オープンで悲願の四大大会初優勝を果たしたアンドレスク。だがさらなる活躍に大きな期待を寄せられていた中、同年末のシーズン最終戦「WTA ファイナルズ」で左ヒザの大ケガを負い、長期の戦線離脱を強いられた。21年1月の全豪オープンで約15か月ぶりのカムバックを遂げたものの、今度はメンタルヘルスの不調に見舞われ、同年10月から約半年間にわたって再度ツアーを離脱。昨年4月に2度目の復帰を果たして以降も長らく受難の日々を過ごしてきた。
それでも今季に入ってからは2月のタイ・オープン(WTA250)で約8か月ぶりとなるツアーベスト4に進出するなど、徐々に本来のプレーを取り戻しつつあった。そして今回のマイアミでも、初戦で21年全米女王のエマ・ラドゥカヌ(イギリス/72位)に、2回戦でトップ10プレーヤーのマリア・サッカリ(ギリシャ/10位)に、3回戦で20年全豪覇者のソフィア・ケニン(アメリカ/164位)に勝利。同大会3年連続となるベスト16進出を決めていた。
ベスト8入りを懸けて臨んだエカテリーナ・アレクサンドロワ(ロシア/18位)との4回戦は序盤から拮抗した展開となり、互いに2度ブレークを取り合ってタイブレークに突入。だがここでアンドレスクは1ポイントも取れず、55分で第1セットを落とす。
第2セットは一転、第1ゲームでアンドレスクがいきなりブレークに成功し、続く第2ゲームもキープして2-0とリードする。ところがアレクサンドロワのサービスゲームとなった第3ゲームで22歳の元全米女王を再び悲劇が襲った。
40-15とゲームポイントを握ったアレクサンドロワが直後のポイントのラリーでバックハンドのストレートをネットにかけた瞬間、そのショットがネットを越えると読んで追いかけようとしたアンドレスクは左足首を強くひねってしまい、同箇所を押さえながらコートに倒れ込んで悶絶。
そのまま途中棄権を表明したアンドレスクはコートに入ってきた2人のドクターに両肩を支えられながら立ち上がり、対戦相手のアレクサンドロワとハグ。目に涙を浮かべながら車いすでコートを後にした。
29日に更新した自身の公式ツイッターで、アンドレスクは左足首の検査結果を公表。そこにはファンへの謝意と共に前向きな言葉も綴られていた。
「左足首の靭帯が2本切れていることがわかりました。回復までどのくらいかかるのかを正確に伝えるのは難しいですが、(あのままプレーを続けていたら)もっと悪くなっていたかもしれないとだけ言っておきます! 1日1日を大切にし、正しい努力とリハビリ、調整をすることですぐにコートに戻れると楽観視しています。リハビリはすでに始まっており、今後も最新情報をお伝えしていきます。皆さんを愛しています」
最悪の結末を迎えてしまったアンドレスクのショックは計り知れない。とにかく今回のケガが1日も早く回復することを祈るばかりだ。
文●中村光佑
【PHOTO】アンドレスクのサービス、ハイスピードカメラによる『30コマの超分解写真』
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