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海外テニス

全仏オープン初戦敗退の36歳ガスケが引退に言及「来年のこの大会が最後の舞台になると思う」<SMASH>

中村光佑

2023.05.31

ガスケはローランギャロスこそ「テニスに別れを告げるのにふさわしい舞台」だとして、来年の大会での引退を示唆した。(C)Getty Images

ガスケはローランギャロスこそ「テニスに別れを告げるのにふさわしい舞台」だとして、来年の大会での引退を示唆した。(C)Getty Images

 現在開催中のテニス四大大会「全仏オープン」で初戦敗退を喫した男子テニス元世界ランク7位のリシャール・ガスケ(フランス/現52位)が、試合後の会見で2024年の同大会を最後に現役を引退する意向を示した。

 四大大会で3度のベスト4進出(ウインブルドン2回、全米オープン1回)を経験し、ATPツアーでも16度もの優勝を誇る36歳のガスケ。度々ヒザのケガに悩まされながらも、キレのある片手バックハンドを軸に2002年のプロ転向から数々の輝かしい功績を残してきたフランステニス界の名手は、今年1月に出場したASBクラシック(ATP250)で約4年半ぶりとなるツアータイトルを獲得。若手に引けを取らないパフォーマンスでファンを魅了し続けてきた。

 だがASBクラシック優勝以降は下部大会を含めて目立った結果を残せず、欧州クレーシーズンに入ってからも母国開催のボルドー・チャレンジャーでベスト4に進出した以外は苦戦を強いられていた。

 思うように試合数を積み重ねられないまま迎えた現地5月30日の全仏1回戦では、同郷のアーサー・リンダークネッシュ(78位)を相手にリターンゲームで8度のブレークを献上。最後まで粘りを見せながらも4-6、6-2、2-6、6-7(4)で敗れ、初戦で姿を消した。
 
 今年3月に応じたATP(男子プロテニス協会)のインタビューでは、この先もまだまだ現役を続けていく意欲を見せていたガスケだったが、今回の会見では自身の年齢や成績が振るわない現状を踏まえ、来るべき時が近づいてきていると発言。

「ローランギャロスほど、テニスに別れを告げるのにふさわしい舞台はないだろう。自分は今世界60位くらいにいて、そんなに悪い順位ではないが、2024年のこの大会(全仏)が最後の舞台になると思う」とコメントした。

 6月18日には37歳の誕生日を迎えるガスケ。ファンが思う以上に苦悩を抱えているのかもしれないが、まだ正式に引退を表明したわけではない。今後の成績次第では考え方に変化が生じる可能性もあるだろう。ひとまずは全仏閉幕直後から始まる芝シーズンに向け、何とか気持ちを切り替えてもらいたいものだ。

文●中村光佑

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