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海外テニス

36歳のガスケが自身のプレーに手応え!「まだトップ10選手に勝てると信じている」<SMASH>

中村光佑

2023.03.17

今年1月に久しぶりにタイトルを手にしたガスケが、今後の戦いに向けて自信を覗かせた。(C)Getty Images

今年1月に久しぶりにタイトルを手にしたガスケが、今後の戦いに向けて自信を覗かせた。(C)Getty Images

 現在開催中の男子テニスツアーの下部大会「フェニックス・チャレンジャー」(アメリカ・フェニックス/ハードコート)でシングルス1回戦を突破した元世界ランク7位のリシャール・ガスケ(フランス/現43位)が、ATP(男子プロテニス協会)のインタビューに登場。まだまだこの先も現役でプレーし続ける意欲を示すとともに、「トップ10プレーヤーに勝てると思う」と自信をのぞかせた。

 最高峰のグランドスラム(四大大会)で3度のベスト4進出(ウインブルドン2回、全米オープン1回)を経験し、ATPツアーでも16度もの優勝を誇る36歳のガスケ。ヒザのケガに悩まされながらも、持ち味である安定感抜群の片手バックハンドを軸に数々の輝かしい功績を残してきたフランステニス界の名手は、今年1月に出場したASBクラシック(ATP250)で約4年半ぶりに優勝。今年6月には37歳を迎えるにもかかわらず、若手に引けを取らないパフォーマンスでファンを魅了し続けている。

 2002年のプロ転向から約20年以上たった今でも質の高いプレーができていることには、自身でも驚きを隠せないという。今回のフェニックス1回戦で地元勢のエミリオ・ナバ(アメリカ/188位)にストレートで勝利したガスケは、試合後の会見で並々ならぬテニスへの愛情を語った。

「これほど長くプレーできるとは思ってもみなかった。でも、1年1年を大切にするのが僕のやり方だ。たくさんトレーニングして、今も毎日テニスのことを考えている。毎日集中して戦っているし、自分が今やっていることが好きだ。もう僕の全盛期は過ぎ去ったけど、それでも楽しめている。プレーすること、コートに立つことが好きだ。旅をするのも好きだし、大会に参加するのも好きだ。(大会で)プレーをすること、練習をして試合に勝つこと、そして大きな舞台で戦うのが好きだ」
 
「昨年よりプレーも改善され、フィジカル面も良い感じだ。願わくは、この先もそうであってほしいし、ケガをしないようにしたい。今年はいいスタートが切れた。ASBクラシックでは、決勝でキャメロン・ノーリー(イギリス/大会時12位/現12位)というトップ15選手を決勝で破り、状態の良さを証明して、また新たなタイトルを獲得できた」

 ただ、年齢の壁は大きいと感じているようで、「時にはとても疲れることがあるし、今は連戦を戦うのも複雑な状況だ」と葛藤も明かす。そのうえで「36歳でまたトーナメントで優勝できるとは思っていなかった」と述べた一方、「若手のトッププレーヤーたちと自分にそれほど差があるとは思えない」と頼もしいコメント。

「自分はまだトップ10選手に勝てると信じている。昨年もそうだったし、今年もすでにトップ20の選手たちに勝っている。簡単なことではないと思うが、僕はこのスポーツでまだ戦えているからラッキーだ」と締めくくった。

 数々の有望な若手が台頭している中で、大ベテランのガスケの活躍は多くのファンに勇気を与えていることだろう。ぜひともまたトップ10プレーヤーを撃破するところを見せてもらいたいものだ。

文●中村光佑

【画像】ガスケのサービスフォームの変遷。2010年と2017年を比較した連続写真

 

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