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海外テニス

「彼女は罰金も科されていた」加藤未唯が報告した全仏OPによる“訴え却下”に英メディアが反応!「ジェットコースターのような一週間」

THE DIGEST編集部

2023.06.16

オランダでの大会に臨んだ加藤(左)とスチアディ(右)のペア。惜しくも初戦敗退に終わった。(C)ZUMA Press/AFLO

オランダでの大会に臨んだ加藤(左)とスチアディ(右)のペア。惜しくも初戦敗退に終わった。(C)ZUMA Press/AFLO

 悲痛な訴えははかなくも却下された。

 現地6月15日、女子テニスプレーヤーの加藤未唯がツイッターを更新。全仏オープンの女子ダブルス3回戦でボールガールに打球を当てた行為が危険とみなされ、失格処分を受ける。それまでの賞金とポイントを没収されたが、加藤をその裁定を不服として提訴していた。今回、大会側から正式な回答があったようだ。

 加藤はまず、全仏オープンと同じくアルディラ・スチアディ(インドネシア)と組んで臨んだ「リベマ・オープン」(オランダ)の女子ダブルス初戦で、惜しくも敗れ去った事実に触れ、「私の芝(コート)での最初の試合は、望んでいた結果にはなりませんでした」と報告。そのうえで、次のように続けた。

「全仏オープン(ローラン・ギャロス)は賞金とポイントの取得を希望した私の訴えを却下し、罰金を科しました。もう私にできるのは前を向くことだけです。次の目的地→ベルリン(大会会場)」

 全仏オープン最終日に大会ディレクターのアメリ・モレスモ氏が記者会見に臨み、「ロッカールームでは、この件に関して非常に意見が分かれていると思います。不公平だという声や、ボールガールを7、8分も泣かせたのだから、それなりの意味を持つという意見も多く聞かれました」と説明。そして「それでも私は良いか悪いかをコメントするつもりはありません。なぜなら、判定が下ったあとにビデオを観るのは容易いことだからです。レフェリーとスーパーバイザーはビデオを観ずに判断した。それは明確で、グランドスラムの規定通りだったと思っています」と断言した。やはりそのニュアンスの通り、加藤の訴えも受け入れられなかったのだ。
 
 英メディア『Daily Express』紙はこの加藤のツイートを記事で紹介。「全仏オープンで失格となったスターは訴えを拒否され、ボールガールにボールを当てたことで罰金を科された」と題し、「賞金とポイントを取り返せなかっただけでなく、彼女は正式に罰金(金額は不明)も求められているようだ。まるでジェットコースターのような一週間を経て、今度は金銭的な負担を強いられている」とやや同情的な論調を展開した。

 同紙によると加藤は女子ダブルス3回戦まででペアとして得た賞金4万3000ユーロ(約658万円)の半分を失い、混合ダブルス優勝による賞金12万2000ユーロ(約1866万円)はパートナーのティム・プッツ(ドイツ)と分け合ったと伝えている。

 一連の騒動に関しては、執拗な抗議で主審の判定を警告から失格へと変更させた対戦ペア、マリー・ボウズコワ/サラ・ソリベストルモ(チェコ/スペイン)組への批判が殺到。先述のモレスモ氏の言葉など大会側の曖昧な説明にも非難が集中していた。

構成●THE DIGEST編集部

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