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海外テニス

錦織圭、復帰2大会目も快調に初戦突破。「フェデラーになったような気持ち」と絶好調ぶりを表現<SMASH>

中村光佑

2023.07.05

「めちゃくちゃ良かった」と快勝を振り返った錦織圭。わずか1時間6分でウォルトンを下した(写真は2021年のもの)。(C)Getty Images

「めちゃくちゃ良かった」と快勝を振り返った錦織圭。わずか1時間6分でウォルトンを下した(写真は2021年のもの)。(C)Getty Images

 ケガからの完全復活を目指す元世界ランク4位の錦織圭(33歳/現501位)が復帰第2戦として挑んでいる男子テニスツアー下部大会「クランブルック・テニス・クラシック」(7月3日~9日/アメリカ・ブルームフィールド/ハードコート/ATPチャレンジャー75)。現地7月4日にシングルス1回戦が行なわれ、錦織は世界237位のアダム・ウォルトン(オーストラリア)と対戦。6-1、6-2で快勝し、2回戦進出を決めた。

 2021年10月の「BNPパリバ・オープン」(ATP1000)以来約1年8か月ぶりの復帰戦となった先月中旬の「カリビアン・オープン」(プエルトリコ・パルマスデルマル/ハードコート/ATPチャレンジャー75)でいきなり優勝を手にした錦織。今月末からはATPツアーへの復帰も予定しているが、その前にまずは下部大会で試合数を重ねていきたいと明かしていた。

 今回顔を合わせたウォルトンとは先のプエルトリコ準々決勝でも対戦しており、この時は終始ゲームを支配した錦織が6-4、6-2のストレートで勝利していた。3週間前の再戦となったこの日も錦織が圧巻のプレーを披露した。

 立ち上がりからネットプレーを交えたアグレッシブな攻撃で順調にポイントを積み重ね、第2ゲームでは正確なリターンで相手のミスを誘ってブレークに成功する。第3ゲームではブレークポイントを握られるもここを何とかしのぎ切ると、以降のリターンゲームでは躍動感あふれるプレーで立て続けにブレークを取得。持ち前の伸びのあるストロークで主導権を握り続けた錦織が6-1で第1セットを先取した。
 
 第2セットに入っても錦織の勢いは止まらない。相手の時間を奪うストロークを軸に第1ゲームでいきなりブレークを果たすと、第4ゲームでも2度のブレークポイントをセーブするなど粘りのプレーで相手に流れを渡さない。

 すると第7ゲームでは強烈なフォアハンドのウィナーと鋭いバックハンドのクロスでブレークポイントを迎え、最後は鮮やかなバックのダウンザラインで2度目のブレーク。サービング・フォー・ザ・マッチとなった第8ゲームでは再びブレークポイントを握られながらもキープを果たして勝利を収めた。

 復帰後負けなしの6連勝を飾った錦織はWOWOWのコートサイドインタビューで開口一番「今日は良かった」と満足気にコメント。よほど調子が良いのか、「今日は何か自分がフェデラーになったような気持ちでプレーできたから、めちゃくちゃ良かった」とも語り、最後まで完璧なパフォーマンスができたことを大いに喜んだ。

 錦織は2回戦で第3シードのデニス・クドラ(アメリカ/180位)とスカンデル・マンスーリ(チュニジア/302位)の勝者と対戦する。次戦も錦織らしい伸び伸びとしたプレーを見せてくれることを期待したい。

文●中村光佑

【連続写真】スイング中に時間のズレを調節する、錦織圭のジャックナイフ
 
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