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海外テニス

復帰3大会目に臨む錦織圭が初戦突破。初のタイブレークに「ピリついた。この3大会で一番緊張した」<SMASH>

スマッシュ編集部

2023.07.13

復帰3大会目も好スタートを切った錦織。要所での集中力が光った(写真は2021年のもの)。(C)Getty Images

復帰3大会目も好スタートを切った錦織。要所での集中力が光った(写真は2021年のもの)。(C)Getty Images

 完全復活を目指す男子テニス元世界ランキング4位の錦織圭(33歳/現501位)が、復帰3大会目となる「シカゴ・メンズ・チャレンジャー」(7月10日~16日/アメリカ・シカゴ/ハードコート/CH75)にワイルドカード(主催者推薦)で出場。12日に行なわれた1回戦で第6シードのアレクシス・ガラルノー(カナダ/215位)と対戦し、7-6(3)、6-1で勝利して2回戦に進んだ。

 6月中旬の「カリビアン・オープン」(CH75)で1年8カ月ぶりの戦線復帰を果たし、いきなり優勝を飾った錦織。2大会目となった先週の「クランブルック・クラシック」(CH75)では2回戦でデニス・クドラ(同180位)に敗れ、今大会を迎えた。錦織はATPツアーにカムバックする前段階として、下部ツアーのATPチャレンジャーに3大会エントリーしており、今回がいわば最終テストと言える。

 初戦の相手、ガラルノーとは初対戦。自己最高204位(22年11月)、アメリカのカレッジテニス出身で、チャンレジャー大会を主戦場としている24歳だ。ちなみにガラルノーは今シーズン、日本の望月慎太郎、清水悠太にチャレンジャーで敗れている。錦織対ガラルノーの試合は現地11日に組まれていたが、雨天の影響で1日順延となり、12日も雨のためインドアコートで行なわれた。

 立ち上がりから錦織は積極的にフォアを叩いてネットを奪い、時にはサーブ&ボレーも混ぜるなど、攻撃的なプレーを披露。第3ゲームでは広角なショットで相手のミスを引き出し、ブレークに成功する。

 一方のガラルノーは相手が錦織とあって、思い切ったハードヒットを連発。錦織はそれに押される場面も多く、3-2からのサービスゲームをブレークバックされる。錦織が第7ゲームをブレークすれば、ガラルノーは第10ゲームをブレークバックと、互いに譲らぬ展開となり、錦織にとって復帰後初となるタイブレークへ。
 
 先にミニブレークされたのは錦織で、1-3とリードされるが、そこからがさすが元世界4位だ。一気にギアを上げ、フォアの強打とネットプレーで果敢に攻め、6ポイント連取で7-3。要所での集中力の差を見せて第1セットを先取した。

 第2セットは完全に錦織のペース。先週の試合で乱れがあったフォアも鋭さを取り戻し、目の覚めるようなウイナーでポイントを積み重ねる。トップギアで飛ばしてきたガラルノーは失速してミスが増え、錦織が第2、第4ゲームを立て続けにブレーク。自身のサービスは全てキープした錦織が6-1で第2セットも連取し、1時間24分で勝利をつかんだ。

 試合後のWOWOWのインタビューで「まあまあの試合だった。悪くなかった」と勝利を振り返った錦織。初のタイブレークに「若干ピリついた。この3大会の中で一番緊張した」と言いつつも「最後の3、4ポイントは結構自分から攻められたので、あれはいい形だった」と試合のキーポイントを挙げた。

 勝った錦織は2回戦でスカンデル・マンスーリ(チュニジア/302位)とジェームズ・マッケイブ(オーストラリア/277位)の勝者と対戦する。どちらとも初対戦。間近に迫るツアー復帰を見据え「なるべく多く試合をしたい」と言う錦織のプレーに注目だ。

構成●スマッシュ編集部

【連続写真】スイング中に時間のズレを調節する、錦織圭のジャックナイフ
 

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