専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
海外テニス

「まだ新時代が来ることはない」ウインブルドン王者の20歳アルカラスが「修正するところがたくさんある」と貪欲な姿勢<SMASH>

スマッシュ編集部

2023.07.20

20歳にしてグランドスラム2勝目を挙げたアルカラスだが、「まだ世代交代は起こらない」と控えめなコメントを残した。(C)Getty Images

20歳にしてグランドスラム2勝目を挙げたアルカラスだが、「まだ世代交代は起こらない」と控えめなコメントを残した。(C)Getty Images

 現地7月16日に行なわれたテニス四大大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/芝コート)の男子シングルス決勝で、5連覇を狙うノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク2位)を破った20歳のカルロス・アルカラス(スペイン/同1位)が、大会後にスペインの通信社『EFE』のインタビューに応じた。そのなかで、男子テニス界が新時代を迎えるには、まだ少し時間がかかると考えを語った。

 ジョコビッチとの4時間42分に及ぶ大激戦を制したアルカラスは、ウインブルドン初優勝を飾るとともに、昨年9月の全米オープン以来となるグランドスラム2度目の優勝を果たした。ビッグ4(フェデラー、ナダル、ジョコビッチ、マリー)以外が頂点に立つのは、2002年大会のレイトン・ヒューイット(オーストラリア)以来、21年ぶりの快挙となった。

 栄冠をつかみ取ったアルカラスに対して、ジョコビッチは試合後の記者会見で「カルロスは完璧な選手」と絶賛。また、同郷の先輩であり元世界ランク1位のラファエル・ナダル(スペイン/同140位)は公式ツイッターで「おめでとう。この瞬間を楽しんで」と祝福のメッセージを送った。

 まさに20歳の新王者誕生は、男子テニス界の新時代の到来を予感させる出来事だった。
 
 しかし、大会後にスペインの通信社『EFE』のインタビューに応じたアルカラスは、「まだテニス界の新時代が来ることはない」と謙虚な姿勢を示し、以下のようにコメントした。

「ラファ(ナダル)とジョコビッチがツアーで戦い、大きなものを目指している限り、彼らがプレーしている間は世代交代は起こらないだろう。彼らにはスタイルがあり向上し続けていた。僕はまだまだ修正しなければならないところがたくさんある」

 また、ライバル関係を築いている相手については、ウインブルドンで準決勝に進出したヤニック・シナー(イタリア/同8位)の名前を挙げた。両者の対戦成績は現在3勝3敗で並んでいる。ライバルを持つことは、アルカラスにとってモチベーションを高めるために必要なことだと言う。

「長い間モチベーションを維持することは重要だ。今はそれができていると感じているし、それを言うことを恐れていない。ウインブルドンと昨年の全米オープンの大舞台で素晴らしい試合をした。あと何年か経てば、もっと良いプレーができるだろうし、ビッグタイトルをもっと取れるように戦っていくよ」

 今年5月のインタビューで「グランドスラムの中で一番優勝したい大会はウインブルドン」と言及し、見事夢を叶えたアルカラス。次なる全米オープンの戦いに向け、まずはその前哨戦となる北米ハードコートシーズンでのパフォーマンスに期待したい。

構成●スマッシュ編集部

【PHOTO】アルカラスはじめウインブルドン2023で熱戦を繰り広げた男子選手たちの厳選写真を公開!
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号