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海外テニス

今季不調のシュワルツマンが手応え「全仏とウインブルドンでは数カ月前よりもはるかに高いレベルでプレーできた」<SMASH>

中村光佑

2023.07.30

小柄ながら優れたスキルで一時は世界8位まで上り詰めたシュワルツマンだが今季は思うような結果が出せていない。(C)Getty Images

小柄ながら優れたスキルで一時は世界8位まで上り詰めたシュワルツマンだが今季は思うような結果が出せていない。(C)Getty Images

 身長170㎝と小柄ながらも力強いテニスで多くのファンを魅了してきた元世界ランク8位のディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン/現97位)。ところが今シーズンは年初からほとんど結果を残せておらず、先週までの時点でベスト8以上に進出した大会は1つもない。

 苦境に立たされている30歳の“小さな巨人”が完全復活のきっかけをつかめるのか、ファンからも心配の声が相次いでいる。

 海外テニスメディア『CLAY』のインタビュー記事によると、どんなに苦しくてもシュワルツマンは「数カ月の休養を取ることは考えていない」という。

「今日でキャリアを終えるとしても、自分を責めることは何もない。思っていた以上に僕は多くのことを成し遂げてきた。テニスが僕に与えてくれたもの全てにとても満足している」と前置きしつつも、「あと数年はプレーを続けたい。とりわけアドレナリンが出るような大きな大会でプレーし続けたい」と力強いコメント。

 続けて「グランドスラムで試合に勝つというのは、常に複雑なことだ。それは、その選手が5セットマッチに臨むうえでどれだけ準備ができているかということだ」と大舞台で結果を出すことの意義を語った。
 
 今季のここまでの通算成績は9勝17敗と大きく負け越しているシュワルツマンだが、3回戦に進出した6月の全仏オープンを皮切りに「一筋の光が見え始めている」と前向きに語る。

 また先の芝シーズンでは今季最後のグランドスラム(四大大会)「全米オープン」(8月28日~9月10日/アメリカ・ニューヨーク/ハードコート)の出場を確定させることがゴールだったと明かしたシュワルツマンは、無事その目標を達成したことに安心感を抱いているとコメント。そのうえで「全仏と(2回戦に進んだ)ウインブルドンでは、数カ月前よりもはるかに高いレベルでプレーできた」と手応えを口にした。

 短期的な目標については「トップ15やトップ20に戻ろうと躍起になっているわけではない。50位前後の相手を倒して自分が優位に立てると感じることが大事だ」と明かしたシュワルツマン。照準を定めている全米へ向け、北米ハードシリーズで確固たる自信を得られるか。復調の兆しを垣間見せている“小さな巨人”のプレーに注目しよう。

文●中村光佑

【画像】シュワルツマンはじめ全仏オープン2022で活躍した男子選手たち
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