ジュニアの全国チャンピオンを決める「ユニクロ全日本ジュニアテニス選手権2023」が８月17日から28日まで有明テニスの森テニスコートで開催されている。大会７日目を迎えた23日には、男女12歳以下のシングルス決勝が行なわれた。

　シングルスは全て３セットマッチ（６ゲームズオール後は７ポイントタイブレーク）で実施。ダブルスはノーアド方式、２タイブレークセットで行なわれ、ファイナルセットにもつれた場合、10ポイントマッチタイブレークで勝負を決定する。

　今年、男子シングルスの頂点に立ったのは、第９シードの金田歩積（関東・アポロコーストテニスクラブ）。なんと初出場で全国大会初制覇を飾った。勝ち方をつかんだきっかけは、「関東ジュニアで優勝した時に、全国でも勝てる」と自信を手にしたことだという。

　決勝の相手は、第５シードの五島科依（関東・T.K.C Jrアカデミー）。同じ関東の選手同士ということもあり、何度も対戦してきたライバルだ。今年７月の「関東ジュニアテニス選手権大会」の決勝で顔を合わせており、その時は金田が６－２、６－０で勝利を収めていた。
  　攻める時は攻め、我慢する場面ではしっかり粘る金田。第２セットでは、五島の伸びのあるストロークに手を焼き、タイブレークも２－４と追いかける展開だったが、「最後は笑顔で自分のプレーを楽しもうと思った」ことで、接戦をものにした。試合後には、「これからも今の練習を続けて、もっと強くなりたい」と今後への意気込みを語った。

　一方、22日に行なわれた男子ダブルスは、第７シードの三木慶至／木暮勇斗（東海・ワタナベテニスカレッジ）が優勝。決勝で第３シードの佐藤謙信／玉木翔大（関西・TASU-Club）に勝利した。

　三木は「しっかりパートナーと多く話し合って、考えてプレーすることができた」と試合を振り返り、今後の目標について問われると、「来年の14歳以下からは、単複ともに優勝を狙います」と意気込みをコメント。一方、木暮は「楽しい試合にできたから勝てたと思う」と勝因と分析し、「海外遠征に行って、海外のレベルが知りたい」と将来を見据えていた。

12歳以下男子の結果は以下の通り。

◆男子シングルス決勝結果 
金田歩積(関東・アポロコーストテニスクラブ) 6-4 7-6(6) 五島科依(関東・T.K.C Jrアカデミー)

◆男子ダブルス決勝結果 
三木慶至/木暮勇斗(東海・ワタナベテニスカレッジ) 6-4 6-3 佐藤謙信/玉木翔大(関西・TASU-Club)

※各カテゴリーのシングルス男女優勝者８名には副賞として、またフェアかつベストプレーの姿勢で臨んだ選手を全カテゴリーの中から男女１名ずつを大会推薦として、米フロリダにあるIMGテニスアカデミーの合宿に招待される。しかも現地では本大会のアンバサダーを務める錦織圭選手と一緒に練習できる機会も用意される予定。

取材・文●前道右京（スマッシュ編集部）

【PHOTO】「ユニクロ全日本ジュニアテニス選手権2023」の決勝戦を一挙特集！