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海外テニス

デルポトロのヒザは改善されず全米オープンでの引退試合を断念!「いつか戻れるチャンスがあれば100%全力を尽くす」<SMASH>

中村光佑

2023.08.25

全米OPでの引退試合を夢見てきたデルポトロだがヒザの状態が改善されずコートに立つことを諦めた。(C)Getty Images

全米OPでの引退試合を夢見てきたデルポトロだがヒザの状態が改善されずコートに立つことを諦めた。(C)Getty Images

 深刻な右ヒザのケガを理由として、昨年2月の「アルゼンチン・オープン」(ATP250)を最後に現役引退を示唆していた男子テニス元世界ランク3位のホアン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン/34歳)。既報の通り彼は先週更新した自身のSNSで「ヒザの痛みが改善していない」として、間もなく開幕する年内最後の四大大会「全米オープン」(8月28日~9月10日/アメリカ・ニューヨーク/ハードコート)での引退試合を断念すると表明した。

 ここ最近は全米出場に向けてトレーニングに励んでいたデルポトロだったが、2009年に悲願の四大大会初優勝を達成した思い出のニューヨークに戻ってくるという目標を遂げることはできなかった。このほど海外テニスメディア『Tennis.com』のインタビューに応じたデルポトロは全米での引退試合を見送った経緯を説明するとともに、苦しい胸の内を語った。

「今年の初めに、僕はチームや医師と話し合って、少なくとも僕のキャリア最後の試合となる全米オープンに向けて準備を整える選択肢を模索していた。彼らは僕の考えを支持してくれていた。 

 だが最終的には、トレーニングセッション中に足やヒザに強く負荷がかかるたびに、痛みがかなり増した。ヒザを今より悪くしたくない。だから今年の全米オープンを辞退することにした。全米オープンについて話すたびに、あの大会は自分にとって大きな意味を持つことになるから、(出場辞退というのは)精神的には本当に難しかった」
 
 それでも長年男子ツアーを盛り上げてきた“不屈の男”は特別な思い入れのある全米の舞台で再びプレーすることをまだ諦めてはいないと語る。

「今後数週間のうちに、別の方法でヒザを治療するつもりだ。何が起こるかは分からないが、全米オープンは僕の心やキャリア、僕の人生の全てを意味する場所だ。いつか戻ってきてプレーする小さなチャンスがあるなら、それに向かって100パーセント全力を尽くすよ」と改めて並々ならぬ想いを明かした。

 かねてから何としてもニューヨークでプレーしたいと話していただけに、デルポトロの無念さは計り知れない。とにかく今は彼の言う「別の治療法」がいち早いヒザの回復につながることを願うばかりである。

文●中村光佑

【PHOTO】全米OP優勝、リオ五輪銀メダル獲得など輝かしい功績を残したデルポトロのキャリアを厳選ショットで紹介!
 
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