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海外テニス

「君は絶対に諦めないよね」「スペイン人は不死身なんだよ」ジョコビッチとアルカラスのやり取りが話題!<SMASH>

中村光佑

2023.08.22

試合後の表彰式で、アルカラス(左)に最大級の賛辞を送ったジョコビッチ(右)。会場が温かい雰囲気に包まれた。(C)Getty Images

試合後の表彰式で、アルカラス(左)に最大級の賛辞を送ったジョコビッチ(右)。会場が温かい雰囲気に包まれた。(C)Getty Images

 男子テニスツアーのマスターズ1000大会「ウェスタン&サザン・オープン」(8月13日~20日/アメリカ・シンシナティ/ハードコート)は、現地20日にシングルス決勝が行なわれ、第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク2位)が、第1シードのカルロス・アルカラス(スペイン/同1位)を5-7、7-6(7)、7-6(4)の逆転で勝利。キャリア通算95度目のツアー優勝を飾った。

 4時間に迫る死闘を戦い終えた両者の表情は対照的だった。勝者のジョコビッチは、ウェアを引き裂いて喜びを爆発させれば、惜しくも敗れたアルカラスは涙。試合後の表彰式でも先にスピーチを行なったアルカラスは、溢れ出る涙をぬぐいながらチームメンバーやファンへの感謝の言葉を口にした。

 スピーチを終えてからも悔しさを抑えきれないアルカラス。そんなニューヒーローを満面の笑顔にしたのは、数々の試練を乗り越えてきたレジェンドの“巧みなジョーク”だった。「君がコート上で成し遂げていることに僕らは皆、言葉を失っているほどだ。君は素晴らしい人であり、チャンピオンだ」とアルカラスに最大級の賛辞を送ったジョコビッチは、改めて脱帽しきりの表情を見せながら「まったくもう、君は絶対に諦めないよね。いやまあ、君のそういうところは好きだけど…たまにはもっとこう…短いポイントで終わらせてくれたっていいじゃないか(笑)」と続けた。
 
 これに対してアルカラスが「スペイン人は不死身なんだよ」と答えると、ジョコビッチは「“スペイン人は不死身”か。いい言葉だね!」とどこかうれしそうに返答。続けてジョコビッチが凄まじい活躍ぶりを見せるアルカラスと、同じくスペイン出身で長年共に男子テニス界を牽引してきたラファエル・ナダル(元1位/現140位)を重ねながら「ああ、それ(スペイン人が不死身であること)は聞いたことがあるなあ。というか実際に体験したよ」と話すと、会場は笑いに包まれた。

 ATP(男子プロテニス協会)は表彰式終了後に公式X(旧ツイッター)を通じて上記のシーンを映像で公開。これをチェックしたユーザーからは「2人の関係が大好き」「今も彼(ジョコビッチ)はラファに対するトラウマが残っているんだね(笑)」「素晴らしい試合だった。これから何度も対戦してほしい」といった温かいコメントで溢れており、いいね!の数も2500件を突破した。

 世界中のファンを虜にしているジョコビッチとアルカラスの世代を超えたライバル関係。これからも2人が男子ツアーを大いに盛り上げていってくれることを期待したい。

文●中村光佑

【PHOTO】アルカラス、ジョコビッチらウインブルドン2023で熱戦を繰り広げた男子選手たちの厳選写真を公開!
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