関東の大学テニス部が最も熱く燃える大会「2023年関東大学テニスリーグ」。その男女第１部は、2013年以来10年ぶりに全日程が有明テニスの森公園（東京）で開催されている。１、２位校は大学日本一を決める「全日本大学対抗テニス王座決定試合」の出場権を手にできる重要な大会。９月５日には女子第４戦が行なわれた。

　熾烈を極めたのが、２勝１敗同士の慶應義塾大学対亜細亜大学の対戦だ。昨年の優勝校、慶大がダブルスでつまずく。No１を簡単に落とし、No２も大接戦の末に失って０－２のスタート。シングルスに入ってもNo３が早々に敗れ、亜大が一気に３－０として勝利に王手を掛けた。

　慶大はそこから怒涛の追い上げ。No５、No４が連勝し、No１対決では今年のインカレ準優勝の大橋麗美華が去年のインカレ女王の山崎郁美を破り、３－３のタイに追いつく。しかしこの時点でNo２はファイナルセットに入っており、優位に進めていた亜大の吉川ひかるが落ち着いて勝ち切り、チームの勝利を決めた。

　同じく２勝１敗だった筑波大学も明治大学に苦戦した。やはりダブルスを２本落とす苦しいスタート。シングルスに入ってNo４が１本返すが、No５を落とし、１－３と明大に王手を掛けられる。

　しかし筑波大は上位が強かった。No３川出莉子がフルセットの激戦をモノにすると、No２照井妃奈、No１でインカレ女王の吉本菜月がストレート勝ち。終わってみればシングルス上位４本を全て取り、明大を何とか振り切った。

　１勝２敗同士の早稲田大学対山梨学院大学は早大の完勝。ダブルスの接戦を２本制した早大は勢いに乗り、シングルスでもNo４、３がストレートで連勝して勝利を決定。以降は山学大が粘りを見せた試合もあったが、早大が全て押さえて７－０と大差をつけた。

　この結果、亜大と筑波大が３勝１敗でトップに並び、慶大と早大が２勝２敗で最終戦を迎える。９月８日(金)の最終戦は、亜大対山学大、筑波大対慶大、早大対明大の組み合わせ。亜大と筑波大が勝てばそのまま王座出場決定だが、場合によっては４校が３勝２敗で並ぶ可能性もある。王座２連覇中の慶大は最低でも勝たなければ出場が絶たれる。熱い戦いとなるのは必至だ。
  【女子第４戦の結果】

●慶応義塾大学（２勝２敗）３－４ 亜細亜大学（３勝１敗）○
D1 ●堤華蓮／大川美佐 1-6 2-6 山崎郁美／齋藤瑠奈○
D2 ●大橋麗美華／中島玲亜 5-7 6-3 [10-12] 吉川ひかる／冨永栞○
S1 ○大橋麗美華 7-6(4) 6-2 山崎郁美●
S2 ●堤華蓮 4-6 6-1 2-6 吉川ひかる○
S3 ●西飛奈 4-6 1-6 冨永栞○
S4 ○中島玲亜 7-5 6-2 沼野菜海●
S5 ○大川美佐 6-4 5-7 6-0 齋藤瑠奈●

○筑波大学（３勝１敗）４－３ 明治大学（１勝３敗）●
D1 ●照井妃奈／川出莉子 3-6 3-6 吉田華菜子／鈴木渚左○
D2 ●毛呂彩音／吉本菜月 6-4 5-7 [12-14] 南口亜美／藤永萌花○
S1 ○吉本菜月 7-6(4) 6-2 鈴木渚左●
S2 ○照井妃奈 6-1 6-1 南口亜美●
S3 ○川出莉子 6-4 3-6 6-4 吉田華菜子●
S4 ○毛呂彩音 6-1 6-3 五十嵐唯愛●
S5 ●櫻田しずか 5-7 0-6 丸山愛似○

○早稲田大学（２勝２敗）７－０ 山梨学院大学（１勝３敗）●
D1 ○神鳥舞／齋藤優寧 6-4 7-6(7) 中川原凛／長谷川美愛●
D2 ○金子さら紗／田邑未来 4-6 6-1 [10-7] 長谷川優衣／鈴木千尋●
S1 ○神鳥舞 6-1 6-1 中川原凛●
S2 ○田邑来未 6-4 6-7(5) 6-1 木塚有映●
S3 ○梶野桃子 6-3 6-4 長谷川優衣●
S4 ○金子さら紗 6-2 6-2 冨樫りさ子●
S5 ○宮田萌芳 0-6 7-5 3-0 ret. 長谷川美愛●

構成●スマッシュ編集部

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