昨年9月に現役を引退した男子テニス元世界ランク1位のロジャー・フェデラー氏(スイス/42歳)がアメリカの著名日刊経済新聞『The Wall Street Journal』のインタビューに登場。今年7月に行なわれたテニス四大大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/芝)をロイヤルボックスから観戦した時の心境を明かすとともに、現在の生活についても語った。
深刻な右ヒザのケガや自身の年齢を理由として栄光の歴史に幕を閉じたフェデラー氏は、今年のウインブルドン2日目に会場を訪れ、ロイヤルボックスに座った。すると――
「父が私の所に来て、『ここに座っているより、今すぐコートに立ちたいだろう?』と言ってきたんだ。僕は『いや、ここに座れてとても幸せだ』と答えた。僕はここで(他の選手たちの)ショーを楽しみ、プレーせずにいることに満足し、安らぎを感じていたよ」
フェデラー氏はその1年前、まだ現役としてツアー離脱中だった時にも、ウインブルドンのセンターコート創立100周年記念に他のレジェンドと共に出席するため、ここを訪れている。しかしその時の心情は微妙なものだったと明かす。
「記念日のセレモニーの時は、私はそこにいたくなかったのかもしれないと感じた。その場にいて、その一員であることは私にとって重要なことだったが、(ケガによる)苦痛や不満の感情が私の中に湧き起こっていた」
今年はキャサリン皇太子妃や家族と共にロイヤルボックスからウインブルドンを観戦した。フェデラー氏はリラックスしながら選手たちのプレーを満喫できたようだ。「私は今年、ウインブルドンに戻ってくることができてとてもうれしかったし、私が喜んでいるのを見て、人々も喜んでくれた」と振り返った。
現在は4人の子どもたちの学校への送り迎えをはじめ、父親業に勤しんでいるというフェデラー氏だが、同時に右ヒザの状態改善に向けたリハビリにも励んでいるという。
「子どもたちを学校に送った後、すぐにジムに行く。ヒザに多くの問題を抱えているから、常に回復を図っている。有酸素運動はあまりできていない。主にウェイトトレーニングや腹筋、大腿四頭筋の強化エクササイズをやっている。私には7年間世話になっている理学療法士がいて、週に4回会っているんだ。その人の下で、トリートメントやマッサージ、ストレッチ、エクササイズを行なっている」
引退から1年たった今でも、フェデラー氏の現役復帰を望む声は非常に多い。どうやら本人にその気はないようだが、いずれはまたエキジビションマッチなどでプレーする姿が見られるかもしれない。その日を心待ちにしたいものだ。
文●中村光佑
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「父が私の所に来て、『ここに座っているより、今すぐコートに立ちたいだろう?』と言ってきたんだ。僕は『いや、ここに座れてとても幸せだ』と答えた。僕はここで(他の選手たちの)ショーを楽しみ、プレーせずにいることに満足し、安らぎを感じていたよ」
フェデラー氏はその1年前、まだ現役としてツアー離脱中だった時にも、ウインブルドンのセンターコート創立100周年記念に他のレジェンドと共に出席するため、ここを訪れている。しかしその時の心情は微妙なものだったと明かす。
「記念日のセレモニーの時は、私はそこにいたくなかったのかもしれないと感じた。その場にいて、その一員であることは私にとって重要なことだったが、(ケガによる)苦痛や不満の感情が私の中に湧き起こっていた」
今年はキャサリン皇太子妃や家族と共にロイヤルボックスからウインブルドンを観戦した。フェデラー氏はリラックスしながら選手たちのプレーを満喫できたようだ。「私は今年、ウインブルドンに戻ってくることができてとてもうれしかったし、私が喜んでいるのを見て、人々も喜んでくれた」と振り返った。
現在は4人の子どもたちの学校への送り迎えをはじめ、父親業に勤しんでいるというフェデラー氏だが、同時に右ヒザの状態改善に向けたリハビリにも励んでいるという。
「子どもたちを学校に送った後、すぐにジムに行く。ヒザに多くの問題を抱えているから、常に回復を図っている。有酸素運動はあまりできていない。主にウェイトトレーニングや腹筋、大腿四頭筋の強化エクササイズをやっている。私には7年間世話になっている理学療法士がいて、週に4回会っているんだ。その人の下で、トリートメントやマッサージ、ストレッチ、エクササイズを行なっている」
引退から1年たった今でも、フェデラー氏の現役復帰を望む声は非常に多い。どうやら本人にその気はないようだが、いずれはまたエキジビションマッチなどでプレーする姿が見られるかもしれない。その日を心待ちにしたいものだ。
文●中村光佑
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