国内最高峰の女子テニスツアー「東レ パン パシフィック オープンテニス2023」（９月25日～10月１日／東京・有明／WTA500）は大会３日目の27日、シングルス２回戦とダブルス１回戦を実施。シングルスでは第１シードのイガ・シフィオンテク（ポーランド／世界ランキング２位）が予選勝ち上がりの本玉真唯（126位）と対戦し、手を焼きながらも６－４、７－５のストレートで勝利を収めた。

「リラックスしたオープニングとはいかなかった」とこの日の試合を振り返るシフィオンテク。第１セットは競り合う場面で自らミスを犯し、第３と第５ゲームでブレークを許し、一時は１－４と引き離される。だが、自力に勝る元女王は「色々なことが起きたけど、徐々にアジャストできるようになった」ことでペースを引き寄せていく。すると、ここが潮目とばかりギアを上げて一気に５ゲームを連取。６－４の逆転で第１セットを奪ってみせた。

「落ち着いてプレーできた」第２セットでは、５－１のリードから本玉の猛反撃を受けて５－５まで追いつかれるも、シフィオンテクに焦りはなかったという。「自分のなかではどのようにこの試合をクローズするかはわかっていたし、それができた」の言葉どおり、第11ゲームを自身のサービスをキープして６－５とすると、続く本玉のサービスをブレークして７－５で戦いに終止符を打った。

　敗れた本玉は「（シフィオンテクは）どんな時にもボールを置きにいくようなことはせず、ラケットを振って自分からポイントを取りにくる怖さがあった」と振り返る。とはいえ、第２セットの１－５から５－５へ追いつけた場面も含めて「自分はやれると思えるような試合ができたことがうれしいし、自信になりました」と収穫も口にした。
  　なおダブルスでは、前週開催の広州オープン（中国）で準優勝している穂積絵莉／二宮真琴が登場し、今年の全米オープンの女子ダブルス覇者で、今大会第１シードのG・ダブロウスキ／E・ロウトリフ（カナダ／ニュージーランド）と対戦。マッチタイブレークにもつれ込む接戦の末に勝利を手にしている。

［27日の試合結果］
■シングルス２回戦（32ドロー）
ジェシカ・ペグラ（アメリカ）[２] 〇 61 62 ●クリスティーナ・ブクサ（スペイン）
エカテリーナ・アレクサンドロワ（ロシア）〇 64 62 ●リュドミラ・サムソノワ（ロシア）
ベロニカ・クデルメトワ（ロシア）〇 63 63 ●ケイラ・デイ（アメリカ）
イガ・シフィオンテク（ポーランド）[１]〇 64 75 ●本玉真唯（日本）[Q]

■ダブルス１回戦（16ドロー）
穂積絵莉／二宮真琴（日本）〇 46 64 [10-7] ●G・ダブロウスキ／E・ロウトリフ（カナダ／ニュージーランド）[１]
加藤未唯／N・キチェノク（日本／ウクライナ）〇 76(2) 61 ●川口夏実／内藤祐希（日本）
N・メリカマルチネス／E・ペレス（アメリカ／オーストラリア）[４] 〇 64 64 ●H・ダート／O・カラシニコワ（イギリス／ジョージア）
E・アレクサンドロワ／A・カリンスカヤ（ロシア）〇 63 57 [10-6] ●C・ブクサ／I・マルティンス（スペイン／ブラジル）

※名前の後の数字はシード順位、Q＝予選勝ち上がり

取材・文●小松崎弘（スマッシュ編集部）

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