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海外テニス

綿貫陽介がジャパンオープン初戦敗退。世界8位ルードに善戦も「満足はできない」 <SMASH>

前道右京(スマッシュ編集部)

2023.10.18

第2シードのルードにアグレッシブなプレーを披露した綿貫陽介(写真)だが、ストレートで敗退となった。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

第2シードのルードにアグレッシブなプレーを披露した綿貫陽介(写真)だが、ストレートで敗退となった。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 男子テニスのワールドツアー「木下グループ ジャパンオープンテニスチャンピオンシップス2023」(10月16日~22日/東京・有明/ハードコート/ATP500)は17日にシングルス1回戦を実施。日本の綿貫陽介(世界ランキング73位)が第2シードのキャスパー・ルード(ノルウェー/同8位)に6-7(6)、3-6で敗れた。

 有明コロシアムのナイトマッチの第1試合に登場した綿貫は、今大会ワイルドカード(主催者推薦)での出場。グランドスラムで3回(全仏2回、全米1回)決勝の舞台に立っている対戦相手のルードとは、初の顔合わせとなった。

 試合はフォア、バックともにパワフルなショットを放つ綿貫と、スピンの効いたフォアを軸にひたむきに打ち続けるルードの強烈なストローク戦になる。第1セットは、綿貫がフォアのアングルショット、バックのダウン・ザ・ラインを効果的に使いながら、ルードに揺さぶりをかけ、サービスゲームをしっかりキープ。第11ゲームでは綿貫がブレークポイントを3つ手にするが、そこを凌がれ6-6とする。

 タイブレークでは綿貫が強気のプレーで先にミニブレークに成功し、6-5でセットポイントをつかむ。しかし、ここではルードが集中力を高めて8-6で振り切られ、1時間14分に及ぶ大接戦の末、第1セットを落としてしまう。
 
 続く第2セットも攻撃の手を緩めない綿貫だが、ルードの高い弾道のスピンとフラットにタイミングを狂わされ、第3ゲームをラブゲームでブレークされてしまう。その後も綿貫はルードを相手に反撃の糸口をつかめず、3-6で力尽きた。

 敗戦後の記者会見で試合を振り返った綿貫は、「出だしは少し緊張感もあって、なかなかサービスの確率が上がらず、気持ち的に落ち着かない部分があった。第1セットはうまくいかないことが多かったので、そのストレスが最終的に疲労として、そのまま勢いを相手に持っていかれてしまった」とプレー内容に納得のいかない様子だ。

 また、世界トップ10との接戦で得た収穫について問われると、「(ルードは)世界ランキング上位の選手だが、同じツアーに出ている選手として勝っていきたい選手の一人。格上の選手に競れたことで満足はできない」と語った。

■17日試合結果
【シングルス1回戦】
クリスチャン・ガリン(チリ)[Q] 〇 64 36 63 ●島袋将(日本)[WC]
アレックス・デミノー(オーストラリア)[4]〇 46 76(4) 76(1) ●ジャック・ドレイパ―(イギリス)[Q]
テイラー・フリッツ(アメリカ)[1]〇 64 63 ●キャメロン・ノーリー(イギリス)
アレクセイ・ポピリン(オーストラリア) 〇 64 62 ●カレン・ハチャノフ(ロシア)[7] 
ディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)〇64 61●フランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン) 
ベン・シェルトン(アメリカ)〇 36 64 76(2) ●ダニエル太郎(日本)[Q]
望月慎太郎(日本)[WC] 〇64 76(5) ● トマス・マルティン・エチェベリ(アルゼンチン)
キャスパー・ルード(ノルウェー)[2]〇 76(6)  63 ●綿貫陽介(日本)[WC]
アスラン・カラチェフ(ロシア) 〇63 76(4) ●フランシス・ティアフォー(アメリカ)[8]

【ダブルス1回戦】
サンダー・ジレ/ジョラン・ビリゲン(ドイツ)〇 75 76(5) ● マッケンジ―・マクドナルド/マルセロ・メロ(アメリカ/ブラジル)

※[ ]内の数字はシード順位、WC=主催者推薦出場、Q=予選勝ち上がり

取材・文●前道右京(スマッシュ編集部)

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