男子テニス元世界ランク1位のボリス・ベッカー氏(ドイツ/55歳)が欧米スポーツメディア『Eurosport』のポッドキャストに登場。そのなかで次代の星として注目を浴びている20歳のホルガー・ルネ(デンマーク/現6位)のコーチに就任したことを正式に報告した。
実は2人は先日ルネが練習拠点とするモナコ・モンテカルロで一緒にいるところを目撃され、「ルネとベッカー氏がコーチ契約を結んだのではないか」との噂が立っていた。これについて当初ルネの母親で同選手のマネージャーを務めるアネケ・ルネ氏は、デンマークのタブロイド紙「Ekstra Bladet」の取材で「前コーチのラース・クリステンセン氏がデンマークにいた時に、ベッカー氏が息子のサポートする目的でモナコに来た」と説明。アネケ氏のコメントから、ルネとクリステンセン氏は約14年続いた師弟関係を解消したようだ。
ここ最近のルネは苦戦が続いており、7月のウインブルドンでベスト8に入って以降は腰のケガの影響もあってわずか1勝しかできていない。ディフェンディングチャンピオンとして出場した今週の「BNPパリバ・ノルディック・オープン(10月16日~22日/スウェーデン・ストックホルム/インドアハードコート/ATP250)でも1回戦でミオミル・ケツマノビッチ(セルビア/53位)に6-7(3),2-6のストレートで敗れ、早々に姿を消した。
長いトンネルを抜け出せない状況が続いているニューヒーローを救うべく指導者に名乗り出たベッカー氏は、このほど出演したポッドキャストで「私はホルガー・ルネのコーチになった」と発表。
「ホルガーに出会ったのは彼が15歳か16歳の頃で、私がまだジョコビッチのコーチをしていたときのATPファイナルズ(シーズン最終戦)でのことだった。ホルガーは我々のトレーニングパートナーだった」とルネとの出会いを明かしたベッカー氏は、コーチ就任に至るまでの経緯をこう説明した。
「私は彼と彼の母親のことを知っていたし、我々は長い間コンタクトを取り続けてきた。そして今度は『僕をサポートしてくれないだろうか?』という質問が来た。私は「モンテカルロで君の元を訪ねたい」と答えた。そしてホルガーは私をモンテカルロでの練習に招待してくれた。そこで私は彼の母親やもう1人のコーチのラポ・ベチェリーニ氏とも長い時間話をした。これからは我々3人がホルガーを見守っていくことになる」
ちなみに昨年4月から12月までの約8カ月間、資産隠しの罪によりイギリスで服役していたベッカー氏は釈放後初めてのコーチ職に就くこととなる。「私は研磨が必要なダイヤモンドの原石であるホルガーを最高の選手にしたい」と今後の野望を明かした同氏は最後をこう締めくくった。
「その野望を果たすには、大会のスケジュールを調節する必要があるしれない。毎週プレーしていたら、いつかは疲れ果ててしまうだろう。だからこそ、私は彼をしっかりとコントロールしていきたい。『ここはトレーニング週間にする』『この時期は回復に専念する』『この時期はガールフレンドと10日間休暇を過ごす』といった具合にね。そういうことも計画のうちに入っている。私には彼が成功を収めるための共同責任がある」
ルネがベッカー氏を招聘したのは受難続きの日々に終止符を打ちたいとの思いからだろう。ここからルネの状況が好転することを期待したい。
文●中村光佑
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実は2人は先日ルネが練習拠点とするモナコ・モンテカルロで一緒にいるところを目撃され、「ルネとベッカー氏がコーチ契約を結んだのではないか」との噂が立っていた。これについて当初ルネの母親で同選手のマネージャーを務めるアネケ・ルネ氏は、デンマークのタブロイド紙「Ekstra Bladet」の取材で「前コーチのラース・クリステンセン氏がデンマークにいた時に、ベッカー氏が息子のサポートする目的でモナコに来た」と説明。アネケ氏のコメントから、ルネとクリステンセン氏は約14年続いた師弟関係を解消したようだ。
ここ最近のルネは苦戦が続いており、7月のウインブルドンでベスト8に入って以降は腰のケガの影響もあってわずか1勝しかできていない。ディフェンディングチャンピオンとして出場した今週の「BNPパリバ・ノルディック・オープン(10月16日~22日/スウェーデン・ストックホルム/インドアハードコート/ATP250)でも1回戦でミオミル・ケツマノビッチ(セルビア/53位)に6-7(3),2-6のストレートで敗れ、早々に姿を消した。
長いトンネルを抜け出せない状況が続いているニューヒーローを救うべく指導者に名乗り出たベッカー氏は、このほど出演したポッドキャストで「私はホルガー・ルネのコーチになった」と発表。
「ホルガーに出会ったのは彼が15歳か16歳の頃で、私がまだジョコビッチのコーチをしていたときのATPファイナルズ(シーズン最終戦)でのことだった。ホルガーは我々のトレーニングパートナーだった」とルネとの出会いを明かしたベッカー氏は、コーチ就任に至るまでの経緯をこう説明した。
「私は彼と彼の母親のことを知っていたし、我々は長い間コンタクトを取り続けてきた。そして今度は『僕をサポートしてくれないだろうか?』という質問が来た。私は「モンテカルロで君の元を訪ねたい」と答えた。そしてホルガーは私をモンテカルロでの練習に招待してくれた。そこで私は彼の母親やもう1人のコーチのラポ・ベチェリーニ氏とも長い時間話をした。これからは我々3人がホルガーを見守っていくことになる」
ちなみに昨年4月から12月までの約8カ月間、資産隠しの罪によりイギリスで服役していたベッカー氏は釈放後初めてのコーチ職に就くこととなる。「私は研磨が必要なダイヤモンドの原石であるホルガーを最高の選手にしたい」と今後の野望を明かした同氏は最後をこう締めくくった。
「その野望を果たすには、大会のスケジュールを調節する必要があるしれない。毎週プレーしていたら、いつかは疲れ果ててしまうだろう。だからこそ、私は彼をしっかりとコントロールしていきたい。『ここはトレーニング週間にする』『この時期は回復に専念する』『この時期はガールフレンドと10日間休暇を過ごす』といった具合にね。そういうことも計画のうちに入っている。私には彼が成功を収めるための共同責任がある」
ルネがベッカー氏を招聘したのは受難続きの日々に終止符を打ちたいとの思いからだろう。ここからルネの状況が好転することを期待したい。
文●中村光佑
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