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望月慎太郎の快進撃が止まらない! 日本人として錦織圭以来のジャパンオープン4強入り「チャンスは来ると思ってプレーし続けた」<SMASH>

前道右京(スマッシュ編集部)

2023.10.21

20歳の望月慎太郎はポピリンとの2時間22分に及ぶ激闘を制し、準決勝へ駒を進めた。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 国内最高峰の男子テニスツアー「木下グループジャパンオープンテニスチャンピオンシップス2023」(10月16日~22日/東京・有明/ハードコート/ATP500)は、20日にシングルス準々決勝が実施された。センターコートで行なわれたナイトセッションの第2試合では、日本の望月慎太郎(世界ランク215位)が登場。アレクセイ・ポピリン(オーストラリア/同41位)と対戦し、7-5、2-6、7-5で見事勝利を飾った。

 今大会にワイルドカードで出場の望月は、初戦でトマス・マルティン・エチェベリ(アルゼンチン/同31位)にツアー本戦初勝利を挙げると、続く2回戦では、第1シードのテイラー・フリッツ(アメリカ/同10位)に0-6、6-4、7-6(2)で大金星を挙げ、準々決勝へ進出。対戦相手のポピリンとは、今回が初対戦となった

 試合は序盤から両者一歩も譲らない白熱の展開となる。望月は広角に打ち分けるストロークを軸にサーブアンドボレー、ドロップショットなど多彩なプレーを織り交ぜ、ポピリンに対抗。迎えた第12ゲーム、望月のパッシングショットがストレートに決まり、ラブゲームでブレークに成功。会場が一気に熱気に包まれ、第1セットを7-5で先取する。

 観客から"望月コール"で始まった第2セット。望月はポピリンの強烈なストロークに揺さぶりかけられ、第1、7ゲームでブレークを許す。このセットで8本のサービスエースを決めたポピリンからブレークの機会をつかめず、2-6でセットを奪われてしまう。
 
 勝負の第3セット。望月は第4、6ゲームでブレークポイントをつかむが、要所でポピリンのサービスが決まり、なかなかチャンスを生かしきれない。第11ゲームでは、望月がブレークポイントを握られるも、攻撃的なショットでウイナーを決め、ピンチを回避。すると、直後の第12ゲームでワンチャンスをものにし、値千金のブレークに成功。7-5で2時間22分の激闘に終止符を打ち、初のベスト4進出を決めた。

 日本人選手としてジャパンオープンの準決勝進出は、2018年の錦織圭(元世界4位/同354位)以来。快進撃が止まらない望月は、試合後のオンコートインタビューに応じ、「頑張って(リターンを)返すしかないと思っていました。チャンスは我慢してプレーしていれば来ると思っていたので、取れないのは仕方ないと思ってやり続けました」と試合内容を振り返った。

 また、次戦のアスラン・カラチェフ(ロシア/同50位)について問われると、「たぶん今大会で一番調子の良い選手。コートとも(相性が)すごく合っていると思うので、また身体を削って走り回らないといけないですけど、覚悟してまた頑張ります」と意気込んだ。

■20日の結果
【シングルス(32ドロー)準々決勝】
ベン・シェルトン(アメリカ)〇 76(4) 63 ● トミー・ポール(アメリカ)[5]
マルコス・ギロン(アメリカ)[Q] 〇 61 64 ● フェリックス・オジェ-アリアシム(カナダ)[8]
アスラン・カラチェフ(ロシア)○ 63 62 ●アレックス・デミノー(オーストラリア)[4]60 75 
望月慎太郎(日本)[WC]○ 75 26 75●アレクセイ・ポピリン(オーストラリア)

【ダブルス(16ドロー)準決勝】
リンキー・ヒジカタ/マックス・パーセル(オーストラリア))〇 36 63 10-4 ●マルセロ・アレバロ/ジャンジュリアン・ロジェール(エルサルバドル/オランダ)[3]

※[ ]内の数字はシード順位、WC=主催者推薦出場、Q=予選勝ち上がり

取材・文●前道右京(スマッシュ編集部)

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