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【ジャパンオープンテニス】21歳ベン・シェルトンがツアー初優勝!「ファンの皆さんがエネルギーを与えてくれた」<SMASH>

スマッシュ編集部

2023.10.22

今月9日に21歳を迎えたベン・シェルトンがアスラン・カラチェフをストレートで下してジャパンオープン制覇とともに自身初のツアー優勝を果たした。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 国内最高峰の男子テニスツアー「木下グループジャパンオープンテニスチャンピオンシップス2023」(10月16日~22日/東京・有明/ハードコート/ATP500)は、22日にシングルス決勝を実施。21歳の新鋭ベン・シェルトン(世界ランキング19位/アメリカ)がアスラン・カラチェフ(ロシア/50位)を7-5、6-1で下し初優勝を飾った。

 両者の対戦はこれが2回目。初対戦は今年の全米オープンでその時はシェルトンが勝利している。カラチェフのサービスで始まったこの日の決勝戦。第1セットは立ち上がりからお互いがサービスをキープしていくなか、ファーストサービスの成功率80%以上をキープするのシェルトンに対して、カラチェフの成功率は50%と苦しみながらキープとなった。

 力強いラリー戦では両者一歩も譲らない白熱の展開を見せる。だが5-5で迎えた第11ゲームの15-15の場面でカラチェフが痛恨のダブルフォールト。するとこの機を逃さずシェルトンが前に出るなど揺さぶりをかけ、この日初めて迎えたブレークポイントを奪う。するとその勢いのままシェルトンは第12ゲームでサービスをきっちりキープして7-5としてセットを先取した。
 
 第1セットを奪ったことで余分な力が抜けたのか、第2セットに入るとシェルトンはさらに調子を上げた。時速220キロを超えるファーストサービスの確率は90%近くまで上がり、打ち合いでもベースラインぎりぎりにパワフルなボールを次々と突き刺す。第5ゲームでは0-40から追い上げブレークに成功。イライラからラケットを叩き壊すカラチェフに付け入る隙を与えず、最終的にシェルトンは5ゲームを連取。6-1で振り切ってタイトルを手にした。

 今季から本格的に海外ツアーに参戦しているシェルトンにとって、ジャパンオープンでの優勝はもちろん、ツアーでのタイトル獲得もこれが初めて。チャンピオンスピーチでは、ともに戦ってくれたコーチを務める父親やチームへの感謝に加え、有明に詰め掛けた多くのファンに向けて「皆さんの声援が大きなエネルギーになりました」と感謝を伝えた。

 なお、シングルス決勝に先立って行なわれたダブルス決勝では、リンキー・ヒジカタ/マックス・パーセル(オーストラリア))がジェイミー・マリー/マイケル・ビーナス(イギリス/ニュージーランド)と対戦。今大会で初めてペアを組んだというヒジカタ/パーセルは、終始安定したプレーを披露して6-4、6-1でタイトル獲得。

 表彰式のスピーチでヒジカタは英語の挨拶に続いて、日本語で「今週日本に帰ってきて東京でプレーするのがすごく楽しかった。来年も出ますので皆さん、応援してください」と締めくくった。

■22日(大会最終日)の結果
【シングルス(32ドロー)決勝】
ベン・シェルトン(アメリカ)〇 75 61 ● アスラン・カラチェフ(ロシア)

【ダブルス(16ドロー)決勝】
リンキー・ヒジカタ/マックス・パーセル(オーストラリア)〇 64 61 ●ジェイミー・マリー/マイケル・ビーナス(イギリス/ニュージーランド)

取材・文●小松崎弘(スマッシュ編集部)

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