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元世界3位のティームが悩まされていた胃の不調を克服!「今もまだ原因はよくわからない」<SMASH>

中村光佑

2023.10.23

8月から胃の不調を訴えていたティームは、北米ハードコートシーズンをスキップ。全米オープンでも2回戦で体調不良を理由に途中棄権していた。(C)Getty Images

 間もなく開幕する男子テニスツアー「エルステ・バンク・オープン」(10月23日~29日/オーストリア・ウィーン/インドアハードコート/ATP500)に本戦ワイルドカード(主催者推薦)で出場する元世界ランク3位のドミニク・ティーム(オーストリア/現86位)が大会開幕前の記者会見に登場。そのなかで8月から悩まされていた胃の不調を克服したと明かした。

 ティームは8月下旬に出場予定だった「ウィンストンセーラム・オープン」(ATP250)を胃腸炎で欠場し、北米ハードコートシーズンは1度も公式戦でプレーしないままシーズン最後の四大大会「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/ハードコート)に参戦。1回戦では男子テニス界きっての曲者アレクサンダー・ブブリク(カザフスタン/現36位)を相手に終始素晴らしいプレーを披露してストレートで勝利したものの、地元勢のベン・シェルトン(アメリカ/現19位)との2回戦は体調不良を理由に試合途中で棄権していた。

 今回の会見で「胃の問題は長く続いて、全米終了後も2週間ほどトレーニングができなかった」と明かしたティームは、「今もまだ胃の不調に見舞われた原因はよくわからない」とコメント。「何らかの細菌が原因となったわけではなかったことだけはわかっているけど、もしかしたら、どこかで質の悪い水か食べ物を口にしてしまったのかもしれない。僕は辛い食べ物も大好きだから、それを食べすぎた可能性もある」としつつも、特に心当たりはないと語った。
 
 それでも現在は「体調が戻っている」というティーム。先月の「アスタナ・オープン」(カザフスタン・アスタナ/ATP250)ではベスト8、先週の「ヨーロピアン・オープン」(ベルギー・アントワープ/ATP250)ではベスト16に入り、徐々に復調の兆しが見え始めている。会見の最後には今大会初戦で過去5勝5敗と互角であるステファノス・チチパス(ギリシャ/現7位)との今季3度目の対決を迎えることについて言及し、以下のように意気込みを口にした。

「彼(チチパス)が優勝候補であることは間違いないが、コート上で自分のテニスができればチャンスは必ずくるだろう。最近の対決は全て接戦で、最終セットのタイブレークで決着がついた。特にインドアハードコートで彼と対戦する時は、ほんの数ポイントで試合の行方が決まることが多い」

 ひとまず体調面での不安が軽減されたことはティームにとって安心材料となるだろう。自国ファンの前でどんなプレーを見せてくれるのか注目だ。

文●中村光佑

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