海外テニス

聖地ウインブルドンが「テニス・ディズニーランド」に? 施設の大規模拡張計画に地元住人は激怒<SMASH>

スマッシュ編集部

2023.10.29

ウインブルドン選手権の会場となるオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ。写真右奥が今回の拡張計画に含まれるウインブルドン・パーク。(C)Getty images

 テニスの聖地として知られるウインブルドンに、近い将来大きな変革が計画されている。

 英国メディア『EXPRESS』によると、ウインブルドン選手権を主催するAELTC(オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ)が計画する施設の大幅拡張の構想が、現地10月26日に地元マートン区の評議会で承認を得たという。

 隣接するウインブルドン・パークに39面のテニスコートと8,000人収容のスタジアムが建設される予定だが、長らく同公園の緑地を憩いの場として愛してきた地元住人たちからは「テニス・ディズニーランド」と揶揄され批判されている。

 評議会が開かれた26日には、地元住人らによるデモ活動が夜通し行なわれ、「公園を守れ」、「テニス・ディズニーランドにノー」、「恥を知れ」と書かれた横断幕を掲げるデモ隊が評議会に押し寄せた。
 
 AELTCの最高経営責任者を務めるサリー・ボルトン氏は、今回の計画を「2012年のロンドン・オリンピック以来、ロンドンにおいて最も大きなスポーツの変革」と語っている。

 また、住人の反対を押し切って承認される形となったが「この計画は2年以上前から検討され、非常に高いレベルの評価と適切な協議に基づくもの」と説明。さらに「予定では23エーカー(東京ドーム2個分)の美しく新しい公園を、地域のコミュニティが年間通じて自由に利用できる」として、住人の理解を求めている。

 なお、ウインブルドン選手権においては、これまでメイン会場から少し離れたローハンプトンで行なわれていた予選が、拡張予定地に移行される予定となっている。

構成●スマッシュ編集部

【伊達公子】ウインブルドンは他大会とかなり違う。シード選手用ロッカールームの扉を初めて開けた時<SMASH>

【PHOTO】男子シングルス優勝のアルカラスはじめ、ウインブルドン2023で熱戦を繰り広げた男子選手たちの厳選写真を公開!

【PHOTO】ボンドルソワ、ジャバーらウインブルドン2023で熱戦を繰り広げた女子選手たちの厳選写真!