前回、韓国でテニス人気が高くなった要因について、「韓国オープン」のトーナメントディレクターに聞いた話を書きました。今回は会場に来た人をテニスファンにできた理由や今後のプランについて、見て感じたことや聞いたことを紹介します。
コート外の雰囲気作りは工夫しているのがわかります。トーナメントディレクターがグランドスラムやWTAファイナルへ視察に行き、人気のあるもの、来る人たちが楽しめる要素をどんどん参考にして取り入れているようです。
会場内は、韓国人のオープンなキャラクターにも関係していると思いますが、リアクションが大きいですね。テニスを知らない人が初観戦しても、恥ずかしがらずに見ています。そのため、ラリー中に素晴らしいショットが出ると「わあ~」と声を出す人がいたりしますが、とがめるような雰囲気はありません。
アメリカほどガヤガヤしているわけではなく、どちらかと言うと日本寄りの雰囲気ではありますが、静まり返ってはいません。だから、堅苦しくなく明るい感じで、テニス観戦を楽しんでいる様子でした。韓国では、オスタペンコの人気が高いんです。あのどんな状況でも攻撃を続ける姿勢やパワフルで強烈なショットをあまり見たことがなく、誰が見ても迫力があって盛り上がれることが関係しているそうです。
「韓国オープン」は来年で20周年を迎えます。それに合わせて、大会のグレードが250から500に上がることがすでに決まっています。日本の東レPPOと同じグレードになるわけです。WTA2024年の大会カレンダーもすでに決まっています。韓国の大会は今年よりも早い週に決まっていて中国の大会へとつながる週に組み込まれています。
グレードが500になると、上位選手を集めやすくなります。どの大会に出場するかは選手の好みや条件によります。秋のアジアシーズンは日本、中国、韓国で大会がある中で、選手たちはどの大会へエントリーするのか。大会主催者側は選手獲得がこれまで以上に難しくなります。
日本の大会は選手から人気が高いとはいえ出場するかどうかは選手によってそれぞれです。選手に出場したいと思ってもらえるための条件を整えていかなければ、選手が集まりづらい大会になりかねません。
私はセカンドキャリアの時、韓国料理に韓国ドラマも好きということもあり、必ず出場していました。もちろんツアー優勝した大会でもあり相性がいい印象になります。それに、韓国のホスピタリティがとても心地よくリラックして挑める大会でした。
選手にとっては観客が入っている会場で、良い雰囲気の中でプレーできるのがベストです。ただ日本は観客の集客に、錦織圭選手や大坂なおみ選手などトップ選手の人気に頼りがちです。選手の浮き沈みは必ずあるものなので、その観点を変えていく必要があると思います。
文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン
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会場内は、韓国人のオープンなキャラクターにも関係していると思いますが、リアクションが大きいですね。テニスを知らない人が初観戦しても、恥ずかしがらずに見ています。そのため、ラリー中に素晴らしいショットが出ると「わあ~」と声を出す人がいたりしますが、とがめるような雰囲気はありません。
アメリカほどガヤガヤしているわけではなく、どちらかと言うと日本寄りの雰囲気ではありますが、静まり返ってはいません。だから、堅苦しくなく明るい感じで、テニス観戦を楽しんでいる様子でした。韓国では、オスタペンコの人気が高いんです。あのどんな状況でも攻撃を続ける姿勢やパワフルで強烈なショットをあまり見たことがなく、誰が見ても迫力があって盛り上がれることが関係しているそうです。
「韓国オープン」は来年で20周年を迎えます。それに合わせて、大会のグレードが250から500に上がることがすでに決まっています。日本の東レPPOと同じグレードになるわけです。WTA2024年の大会カレンダーもすでに決まっています。韓国の大会は今年よりも早い週に決まっていて中国の大会へとつながる週に組み込まれています。
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日本の大会は選手から人気が高いとはいえ出場するかどうかは選手によってそれぞれです。選手に出場したいと思ってもらえるための条件を整えていかなければ、選手が集まりづらい大会になりかねません。
私はセカンドキャリアの時、韓国料理に韓国ドラマも好きということもあり、必ず出場していました。もちろんツアー優勝した大会でもあり相性がいい印象になります。それに、韓国のホスピタリティがとても心地よくリラックして挑める大会でした。
選手にとっては観客が入っている会場で、良い雰囲気の中でプレーできるのがベストです。ただ日本は観客の集客に、錦織圭選手や大坂なおみ選手などトップ選手の人気に頼りがちです。選手の浮き沈みは必ずあるものなので、その観点を変えていく必要があると思います。
文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン
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