現地10月30日に行なわれた女子テニスシーズン最終戦「GNPセグロスWTAファイナルズ・カンクン」（10月29日～11月５日／メキシコ・カンクン／ハードコート／FIN）のラウンドロビン（予選）初戦を白星で飾った世界ランク３位のココ・ガウフ（アメリカ）が、試合後の記者会見でコーチのペレ・リバ氏（スペイン／男子元65位／35歳）との契約を解消したことを明らかにした。

　海外メディア『UBITENNIS』によると、ガウフは今年初めに招聘したリバ氏とは先月初旬の「中国オープン」（中国・北京／ハードコート／WTA1000）での準決勝敗退後にコーチ契約を解消していたようだ。

　リバ氏とのタッグでワシントン（WTA500）とシンシナティ（WTA1000）、そして９月に行なわれたシーズン最後の四大大会「全米オープン」で念願の四大大会初優勝を果たすなど順調に躍進を遂げてきたガウフは、会見で同氏と別々の道を歩むことになった経緯について一言「残念ながら自分が下した決断ではなかった」とコメント。

「だけど私たちはパートナーシップを解消しなければならなかった。もしそれが私自身の決断だったら、ぜひ彼をこの大会（ファイナルズ）に連れてきたかった」と無念の思いを口にしつつ、こう続けた。
  「それでもそういうことは起こるし、人生には色々なことが起こる。だから私たちにとっては何ら悪い出来事ではない。時折、人々はそういう出来事が想像しているよりも大きなものだと考えることがあるけど、いくつかのことがうまくいかなかっただけ。彼（リバ氏）は素晴らしい人だったと今でも思っている。そして明らかに、彼は私個人にも、私のゲームに対しても素晴らしいものをもたらしてくれた。だから私は彼が次のステップでも成功すると確信しているわ」

　当面の間、ガウフはコンサルタントの役割を担うブラッド・ギルバートと仕事を続けることになりそうだ。また、セレナ・ウィリアムズの元ヒッティングパートナーだったジャーミア・ジェンキンスもチームに残り、今週はこの２人がカンクンに帯同している。

　スペインメディア『Marca』が報じたところによると、リバ氏はガウフに別れを告げた理由について「個人的な家族の問題のため、あまり遠征に帯同できなかった」と説明しているという。続けて同氏は「全ての目標が達成されたため、私たちは一緒に取り組んできた仕事にとても満足している」と振り返った上で、「来年はココが世界１位になると確信している」とガウフへの期待のメッセージを送った。

　ガウフの言葉からは、彼女がリバ氏のサポートにどれだけ支えられていたかがよくわかる。19歳とは思えない強靭なメンタルを持つガウフなら、思わぬ形での別れもしっかりと受け入れて前に進んでいけることだろう。今後のさらなる飛躍を期待したい。

文●中村光佑

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