男子テニス元世界ランク1位のラファエル・ナダル(スペイン/現244位)の叔父で元コーチのトニ・ナダル氏が、スペインのラジオ局『Onda Cero』のインタビューに登場。そのなかでケガに苦しむ甥のナダルの復帰時期について言及し、来年1月に開かれる四大大会「全豪オープン」(1月14日~28日/オーストラリア・メルボルン/ハードコート)でツアーに戻れる可能性も出てきていると語った。
今年1月の全豪で左股関節を負傷して以降はツアーでプレーしていない37歳のナダル。5月には度重なるケガを理由に来シーズン限りでの引退を示唆したものの、まだまだ現役でプレーし続ける意欲も示しており、実のところ8月末にはコート練習を再開したと報じられていた。
とはいえ6月の左股関節手術後も回復が遅れているナダルは、復帰の目途が立っておらず、現状では各方面で噂が立っている来年1月の全豪でのカムバックについても明言を避けている。スペインの大手ニュースメディア『Marca』によれば、先日ナダルはケガの状態について「まだ少し違和感がある」と明かし、「オーストラリアで復帰したいが、まだそれについては確定していないし、はっきりしたことは何も言えない」と近況を報告していた。
トニ氏は今回のインタビューで甥の厳しい現状を踏まえ、「彼は状況が複雑であることを認識している。たとえ彼がなんとかオーストラリアにたどり着いたとしても、さらなる問題を抱えて再び競争するのは簡単ではないだろう。それに彼はもうトップシードで出場できるわけではないから、最初からハイレベルの選手と対戦する可能性がある」とコメント。一方で同氏は「ラファの回復は順調に進んでいる」と述べ、全豪での実戦復帰についても以下のように楽観的な見方を示した。
「私はラファが全豪での復帰に向けて練習をしているのを見てきたから、全てが順調に進み、全豪までに良いコンディションになるはずだと信じている。彼は毎日少しずつ状態が良くなっている。確かに長期のケガではあるが、まあそんなものだろう。仮にラファがグランドスラム(四大大会)でプレーし、序盤で倒しやすい相手と対戦すると、勢いが増し、準々決勝からは危険な存在になる」
またトニ氏は、ナダルがキャリアを通じて世界のトップをひた走ってきたことから、「身体にガタがくるのもある種仕方がないこと」だと捉えている。「ハイレベルのスポーツでは、残念なことに、最終的には痛みを抱えながらプレーすることがほぼ義務付けられる感じになる。なぜなら、身体を限界まで追い込むことになるからだ。限界まで追い込むことが、それら全ての問題につながるわけだ」と締めくくった。
これまでもケガを繰り返しながらそのたびに見事な復活劇を見せてきたナダル。もちろん無理は禁物だが、トニ氏の言葉通りメルボルンの舞台で無事プレーが見られることを心待ちにしたい。
文●中村光佑
【PHOTO】ナダルはじめ全豪オープン2023で熱戦を繰り広げた男子選手たちの厳選写真!
【PHOTO】ナダルのサービスフォームの変遷。2010年と2017年を比較したフォームの変化がわかりやすい連続写真
【PHOTO】あの名シーンも!史上屈指のライバル、フェデラー&ナダルの"若かりし頃"ギャラリー
今年1月の全豪で左股関節を負傷して以降はツアーでプレーしていない37歳のナダル。5月には度重なるケガを理由に来シーズン限りでの引退を示唆したものの、まだまだ現役でプレーし続ける意欲も示しており、実のところ8月末にはコート練習を再開したと報じられていた。
とはいえ6月の左股関節手術後も回復が遅れているナダルは、復帰の目途が立っておらず、現状では各方面で噂が立っている来年1月の全豪でのカムバックについても明言を避けている。スペインの大手ニュースメディア『Marca』によれば、先日ナダルはケガの状態について「まだ少し違和感がある」と明かし、「オーストラリアで復帰したいが、まだそれについては確定していないし、はっきりしたことは何も言えない」と近況を報告していた。
トニ氏は今回のインタビューで甥の厳しい現状を踏まえ、「彼は状況が複雑であることを認識している。たとえ彼がなんとかオーストラリアにたどり着いたとしても、さらなる問題を抱えて再び競争するのは簡単ではないだろう。それに彼はもうトップシードで出場できるわけではないから、最初からハイレベルの選手と対戦する可能性がある」とコメント。一方で同氏は「ラファの回復は順調に進んでいる」と述べ、全豪での実戦復帰についても以下のように楽観的な見方を示した。
「私はラファが全豪での復帰に向けて練習をしているのを見てきたから、全てが順調に進み、全豪までに良いコンディションになるはずだと信じている。彼は毎日少しずつ状態が良くなっている。確かに長期のケガではあるが、まあそんなものだろう。仮にラファがグランドスラム(四大大会)でプレーし、序盤で倒しやすい相手と対戦すると、勢いが増し、準々決勝からは危険な存在になる」
またトニ氏は、ナダルがキャリアを通じて世界のトップをひた走ってきたことから、「身体にガタがくるのもある種仕方がないこと」だと捉えている。「ハイレベルのスポーツでは、残念なことに、最終的には痛みを抱えながらプレーすることがほぼ義務付けられる感じになる。なぜなら、身体を限界まで追い込むことになるからだ。限界まで追い込むことが、それら全ての問題につながるわけだ」と締めくくった。
これまでもケガを繰り返しながらそのたびに見事な復活劇を見せてきたナダル。もちろん無理は禁物だが、トニ氏の言葉通りメルボルンの舞台で無事プレーが見られることを心待ちにしたい。
文●中村光佑
【PHOTO】ナダルはじめ全豪オープン2023で熱戦を繰り広げた男子選手たちの厳選写真!
【PHOTO】ナダルのサービスフォームの変遷。2010年と2017年を比較したフォームの変化がわかりやすい連続写真
【PHOTO】あの名シーンも!史上屈指のライバル、フェデラー&ナダルの"若かりし頃"ギャラリー